大阪府内には、在日コリアンの子が学ぶ朝鮮学校が現在8校あります。
初級(小学校)、中級(中学校)、高級(高校)で8校です。
これらの学校は、朝鮮の言語や文化を学ぶ役割を果たしています。
ところで、大阪府は私立高等学校に通う生徒には学費の補助金(就学支援金)を出しますので、家庭の所得によっては授業料が実質無償になります。
従来、大阪府は公立高校への進学志向が強いという傾向が顕著に現れていたのですが、この補助金が創設されてからは、私立高校を第一志望にする中学生も増えてきているのが現況です。
ところが、国は日本人を拉致した問題を理由に朝鮮学校を高校無償化から外しました。
それに準じて、大阪府も朝鮮学校への補助金を打ち切りました。
加えてそれ以前から、朝鮮学校は財政難や児童生徒数の減少が続いていました。
そしてこのたび、大阪府内の8校の朝鮮学校の数を減らし、来年4月には5校に統合化をすすめようとしています。
在日コリアンの子にとって、朝鮮語や朝鮮文化を学び知ることは、その子のアイデンティティにかかわる問題です。
北朝鮮のミサイル発射や拉致問題などで、朝鮮学校への偏見も強まっていますが、朝鮮学校で学ぶ子とは関係がないです。
「こんな国だから、子どもも」となるのは理不尽であり、二つを切り分けて考えるべきです。