箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

振り子の揺れ幅は小さくなる

2025年02月15日 06時24分00秒 | 教育・子育てあれこれ

中学生はふつう友だちといっしょに行動することを望みます。

それは当然のことですが、思春期に入っているので、矛盾するようですが、友だちといっしょにいたがる反面、ひとりになりたいと思う時期なのです。

そのことは、人の発達段階から考えても自然なことです。

ひとりになり、

「自分はなぜ、この世の中に存在しているのか」


「自分はどんな大人になるんだろう」


そのように自分に問いかける子もいます。


自分と向き合うことで、自分の「殻」を破ることができるのです。

かといって、意識の矢印が「私」にばかり集中しているのは、好ましくありません。

このような相反するバランスの中で、揺れ動くのが思春期の特徴となります。

そして、その揺れをまわりのおとなは、揺れさせないように助けるのではなく、その子が自分で揺れを収束させていく過程が発達です。

では、おとなは何もしないかというとそうではなく、となりに寄り添うことがあってこそ、子ともは思春期の揺れを収束させていけるのです。

近くで気にかけてくれるおとなかいる。それをたよりして、振り子の揺れ幅は徐々に小さくなり、自我を確立していけるのです。

中学校の教師は、そのことをわかっていなければならないのです。










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