少子化が急速に進むなかで、大学入試はいま変革期を迎えようとしています。
日本国内の18歳人口は、1966年の約250万人をピークに、1992年を除いてずっと減少してきており、2024年には約109万人まで減少しました。
そして、今後2040年には約80万人程度になると予想されています。
少子化、そして18歳人口の減少は、いうまでもなく大学入学者数の減少をもたらします,
大学入学者数は2021年に約63万人でしたが、2040年には約46万人にまでなると予想されています。
もしかりに大学のいまの定員がそのまま続くとすれば、2040年には約3割が埋まらなくなる計算になります。
そして、現在においても学生の募集停止を余儀なくされる大学・短大も出ています。
関西の大学でいうならば、神戸海星女子学院大(兵庫県)が2024年度から募集停止になっています。
短大では2024年度から2校、2025年度から20校が募集停止を決めています。
2024年度実施の国公立大入試の募集人員は、国立81校と公立98校のなかで総合型選抜(旧AO入試)を実施する大学は125校あり、全体の約7割を占め、過去最高になりました。
国公立大で学校推薦型選抜を実施するのは173校にのぼり、全体の96・6%になります。
学校推薦型選抜は34・9%、総合型選抜は16%と、いずれも00年度より増えています。
このように近年、総合型選抜や学校推薦型選抜による入学者が大きく増加し、入試方法の多様化が進んでいます。
2000年度に国公私立大に入学した計約59万
2000人のうち、一般入試による入学者は約39万(65%)でしたが、2024年度は約29万1000人(47・5%)にまで減っています。
大学別でみていくと、私立大で学校推薦型選抜による入学者の割合は40・2%と、一般入試(39%)よりも多くなっているのが現状です。
また、旧来の理系女子が少ないという傾向を改善するため、理工系学部で「女子枠」を設置している大学は計30校37学部になり、2023年度入試から前年度から倍増しました。
私立大学でも理工学部に「女子枠」を設置するなど、増加傾向にあります。