近年、女子大が共学大に変わるケースが増えてきました。
志願者数でみると、たしかに女子大離れが進んでいて、学生数を確保するためにたくさんの女子大が共学化してきています。
しかし、今から「うちの大学も」と共学化するのなら、もう遅いのではないかと、わたしは考えています。
そもそも、女子大の教育内容が共学大より劣っているということはありません。
質の高い教育内容や就職支援に手厚い女子大はたくさんあります。
事実、わたしも女子大の講師として、女子学生に関わっているからこそ、そう思うのです。
教職員が丁寧に指導して、企業からの評価はけっして低くはないのです。
くわえて、男女格差が以前として大きい日本では、まだまだ女性に特化した教育機関が存在する意義は大きいと考えられます。
意欲はあるのに一歩踏み出しにくい女子学生の力を引き出し、自信をもってキャリア形成をする人を育成するのは、女子大だからこそできるのです。
そして、女性として大切にされている、尊重されていると学生が実感できる大学経営で、特色のある大学教育を提供することで、女子学生を集めるのが、生き残る道です。
冒頭に言った今から共学化するのは遅いとは、そういう意味です。
今から共学化するなら、数ある共学大学の一つとして、埋もれてしまうでしょう。
女子大では、大学祭もイベントも部活も、女性がリーダーを務めます。
グイグイと人をひっぱって動かすのではなく、力でもって押し切るのではなく、人と人をつなぎながら合意をとりつけ、ものごとを成し遂げる。
自分の意見をもちながら、周囲の意見を尊重して、対話を重ね、さまざまなことにチャレンジする女子を育てるのが、女子大の強みです。
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