箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

フィロソフィー対話をしてみる

2020年01月09日 08時28分00秒 | 教育・子育てあれこれ


保護者の方にお勧めの親子の対話・議論があります。

休みのときなど、のんびりできる機会にこそできる対話ですが、わたしが名づける「フィロソフィー議論」というものです。

たとえば、小学生と中学生のお子さんがいる場合、二人に対して「美しさとは何だと思う?」と親は、問いかけます。

どうやるかといえば、さまざまな「美しいもの」を列挙させます。

そして、それぞれに共通するもの(本質)を見つけるのです。

この答えは、年齢別の特徴が見受けられることが多いものです。

小学生の場合、海、ジュエリー、夕焼け、虹、箕面の山、もみじ、お化粧・・・などをあげる場合が多いものです。

ところが、中学生の場合、友情、思いやり、愛、協力・・・などをあげる場合が増えてきます。

小学生の場合、具体的に目に見えるものを言いますが、中学生の場合、目に見えるものから徐々に、抽象的で目に見えないものを加えていく傾向があります。

そして、小学生が中学生の考えに触れ、「ああ、そうなんだ」と思うことができます。

議論を進めていくと、一方、中学生は、「美しい」と「きれい」はちがう概念でないのかということに気づきだします。

たとえば、「きれい」はたんに気持ちがいいで終わるけど、「美しい」とは「求めるもの」とか「理想とするもの」などという考えに及ぶこともあります。

このように、抽象的思考ができるのが中学生であるのです。(もちろん個人差はあります。)

哲学議論のようですが、時間のあるときに一度やってみると、お子さんの成長を確かめることができます。


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