「若い人は重症化しにくい」。
これは新型コロナウイルスで亡くなる高齢者が増えている時期に、一般的に言われたいたことです。
たしかに、重症化しにくく、若い人が呼吸困難になり人工呼吸器をつけるほどになることはきわめてまれで、軽症で回復します。
しかし、なかには深刻な後遺症に悩まされる若い子がいることは、教育現場から聞こえてきます。
新型コロナウイルス感染症にかかり治癒したが、その後長い間めまいの症状に悩まされる高校生。
軽症ですんだが、なおってからもとにかく体がだるい。味覚も元に戻らず、ものを食べていても、自分が自分でないような感覚を感じる中学生。終日寝て過ごす生活になり、2学期はほとんど学校に通えず、不登校状態になっている。
このように、若年層で新型コロナウイルスの後遺症に苦しむ子はけっして少なくはありません。
第5波では、ワクチン接種率が低かった若い世代に感染者が多く出ました。そして、若い世代では、味覚や嗅覚が元に戻りにくい人が多いと国の医療センターは言っています。
いま厚生労働省が「後遺症診療の手引き」を作成中と聞きます。
一部では、新型コロナワクチンを接種すると後遺症の症状に改善が見られたという研究もあります。
後遺症の治療法確立が望まれます。