箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

前向きに対話できる学校組織 

2020年10月01日 08時03分00秒 | 教育・子育てあれこれ


今回の新型コロナウイルス感染拡大に関して、学校教育のあり方を書いてみます。

この感染症対策は、国(文部科学省)→都道府県(教育委員会)→市町村(教育委員会)というように、行政から順番に方針が伝達されていきます。

そうなると、学校はその方針に従うという図式にならざるをえません。

そして、学校教育の最前線では教師と児童生徒が、その方針を受けて日々の学校生活を繰り広げていくことになるのです。

今までに経験したことのないウイルスであるため、仕方のないことですが、伝わってくる方針は変更しやすいという面があります。

そこで現場の教師は右往左往することになり、疲れがたまってきます。

学校が自治体の意向に翻弄されている面は確かにあります。

全国的な傾向として、上からの方針の受けとり方に対して、近年、学校はかなり従順な組織になってきています。

新型コロナウイルス感染予防は、人の命にかかわることですので、行政には的確なかじ取りと適切な判断が求められます。

ただ、対策や施策を進めることで、児童生徒に向き合う教員のモチベ―ションに影響するのは心配です。

もちろん学校の教員も学校という組織の人間です。

上から「こうしなさい」と伝達されてくるものを何でもかんでも否定するのではありません。

でも、その指示や命令に、口を挟む余地がないことに違和感を感じているのです。

新型コロナ対策や学力の保障に関しては、自治体の指示が通常よりも強く押し出されることがあり、個々の学校の判断で動くことは難しい面はあります。

でも、最前線に構える教員たちが受動的にならず、能動的に取り組む必要があります。

学校の中で話し合いをして、前向きな態度で、児童生徒のためにこうしていこうという対話のできる教職員集団でないと、子どもにとってのプラスにはならないことは確かです。


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