とくに、いま、学校教育では、子どもへの教育活動の効果に即効性が求められます。
こんなプランを立て、取り組みや活動をして、その効果を検証して、さらなるプランの改善を進めていく・・・。
いわゆるPDCAサイクルを、学校の教育活動に当てはめようとするものです。
しかし、いまやビジネス界でも、PDCAサイクルに疑問を呈する見方もあります。
それは、どんなにていねいにPDCAを組み立てても、実際にプロジェクトが始まるとPDCAを無視して問題なく進むこともあります。
また、PDCAにこだわると、プロジェクトが前に進みにくくなることもあります。
そもそも、子どもは多様で、誰一人同じ子はいません。
そもそも、子どもは多様で、誰一人同じ子はいません。
その場、そのときに子どもへ対応していくものであり、画一的な計画は、そのつど変更し、柔軟に向き合っていくものです。
それに、教職は経験則で回すものであり、画一的にこういう効果を期待して、こうすればうまくいくというものではないのです。
また、教育の効果はすぐに現れないこともあります。
こういえば、「そういって、学校の教師は、そのことを逃げに使う」と言う人もいます。
しかし、実際、卒業してからたくましく社会でがんばっている卒業生に会いますが、在校時にはそこまで成長するとは予想できない状況だった生徒もいます。
その意味で、「あとで、その生徒がどう変化するかわからないので、今の教育の成果を聞かれても、言えません」と、教師は「逃げ」につかってはいけませんが、少なくともPDCAサイクルを回すことで、学校教育が何でも改善されていくと考えるのは無理があります。
懸命に子どもの指導・支援に従事したうえで、待つことも教育です。
子どもが悩んだり、壁にぶつかっているとき、教員はもちろん、親もその子の可能性を信じて、焦らず見守ることが大切です。
教育とは、人間教育です。子どもの力を引き出し、伸ばしくことであり、画一的に一律に進めるものではないのです。
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