
中学校で生徒が不登校になる要因には、いろいろあります。
思春期の多感な時期にある生徒なので、対人関係、友だち関係などにあつれきや困難を感じたりすることが理由になることがあります。
いじめを受けて来れなくなることもあります。
それらはたしかに不登校の理由になります。
しかし、あまり注目はされていませんが、中学校という学校のしくみそのものに不登校になる理由があると、わたしは考えています。
中学校は、小学校とくらべて、他者との差が見えやすいしくみになっています。
定期テストの成績が点数という方にカタチになって現れやすいのです。
部活をすると、技能の差がはっきりしてきます。
中学校にはいると、家で家族にもらすもらす子がいます。
「お母さん、ボクって勉強がそれなりにできると思っていたけど、中間テストで60点しかとれなかったのに、隣の子は90点以上とっていた」
「わたしってバスケができると思っていたけど、1年生でももっと上手い子がたくさんいる」
このように、中学校では生徒間の差が見えやすいのです。
それは、いいとか悪いの問題ではなく、学校のしくみがそのようになっているのです。
そのような状況ですから、学年が進み、学習内容も難しくなると、授業がわからなくなったり、おもしろくなくなってきたりします。
その悩みは深く、自分に自信をなくし、意欲が下がり、不安が増大して不登校の下地になることもあるというのがわたしの考えです。
つまり、学習上の悩みや困難が不登校につながることがあるという見解です。
ならば、有効な手立ては授業を変えることも一つの方策です。
クラスメイトとの対話があり、思考する楽しさを感じられる授業の実践が学校に求められるのです。
教師の話をひたすら聞く受け身の授業ではなく、生徒に発言できる時間をもち、対話により友だちの意見や考えを知り、自分の思考を深め、意欲的に学習に向き合える活動のある授業が推進していくのです。
それが不登校をなくす遠いように見えますが、有効で必要な手立てです。
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