ヤングケアラーの存在が世間で注目されるようになりました。
ヤングケアラーとは、「家族の介護や日常生活上の世話を過度に行っている児童生徒・若い人」と定義できます。
以前は18歳未満と区切られることがありましたが、家族のケア負担の影響は18歳以上になっても続くため、切れ目のない支援が必要とされています。
昔はお手伝いをする感心な子という認識ですませてしまうことが多く、その存在に光が当たっていませんでした。
日本では2000年代に入って研究が進められ、13年ごろから当事者がメディアや集会で体験を語り始めるようになり、知られるようになりました。
学校では1学級につき1〜2人のヤングケアラーがいる可能性が明らかになりました。
1~2割が「宿題や勉強の時間が取れない」「精神的にきつい」などと訴え、睡眠不足の傾向が強く出たり、卒業後の進路を変更せざるをえなくなるなどの影響も出ていました。
とくに課題になるのが、誰にも相談した経験がない、相談する人がいないということで、本人のたいへんさが、まわりの人に理解されにくいというのが実状です。
そこで、最近は自治体は相談窓口を整備したり、当事者同士が交流する場を作ったりしていますが、自治体によって温度差があります。
学校の教員は、昔のように足繁く家庭訪問をしていれば、その生徒がヤングケアラーだとわかるのですが、最近はあまり家に行かない教師が増えました。
ヤングケアラーに気がつきやすい立場にある学校の教員がいち早く情報をキャッチし、福祉や医療の分野の専門家と連携して、チーム支援していくことが必要となっています。
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