最近、通信制高校で学ぶ生徒が増えています。
私が校長をしていた2017年には、男子生徒が一人、角川ドワンゴ学園が運営する「N校」へ進学しました。
当時はまだ、通信制高校へ行く生徒は多くはありませんでした。
ところが、最近では通信制高校は進む生徒は急増しています。
3都道府県以上から生徒を受け入れる通信制高校は、広域通信制高校といいます。
新型コロナウイルス感染症が拡大した間に、不登校になった児童生徒が増えました。
コロナで外出を控えるようになった子が友だちと遊ぶのをためらうようになりました。
それに、ストレスがいろいろと重なり、不登校になった児童生徒が増えたのでした。
その子たちが今進学学校として、通信制高校を選んでいるのです。
通信制高校は、スクーリングで学校に登校するとき以外は、指定の教科書に基づき課題が出されます。
インターネットの遠隔授業などで課題に取り組んで、レポートを提出して単位を取得します。
74単位をとれたら卒業できます。
だいたい3年から4年かけて、生徒は卒業していきます。
ただ、通信制高校では生徒急増に伴い、教師が足りなくなるなどの影響が出てきています。
私は通信制高校のクラーク記念国際高校の卒業式に行ったことがありますが、感動的な涙の式でした。
多くの生徒が小中学校に満足に通えなかった経験をもっていました。
小中学校時代には、卒業式にも出れなかった人もいました。
ですから、クラーク記念国際高校の卒業は、仲間とともに卒業の日を迎えることができた、その子たちにとっては格別な思いがあるのです。
泣きながら答辞(卒業の言葉)を語るのを聞くと、わたしの心は大きく動かされました。
今や、高校生の12人に一人は通信制高校に通っています。
教員の確保、施設面の充実など、国や教育委員会から通信制高校への手厚い支援が必要になります。
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