新型コロナウイルスの感染拡大は、人との距離を空けることを求めてきました。
この距離を空けるというのは物理的に人と人の間を何メートルあけると言う意味でもありますが、同時に人との心理的な距離を感じる人を増やしてきています。
このたび、内閣官房孤独・孤立対策室が設けられ、「あなたはひとりじゃない 孤独・孤立対策ホームページ」(https://notalone-cas.go.jp/)が整えられています。
このホームページには、18歳以下むけページと一般むけページがあります。
「孤独・孤立で悩みを抱えている方が支援制度や相談先を探す」助けになるよう、自動応答によるチャットボットで該当するものをクリックして、相談機関ににつなげるように工夫されています。
また、あわせて野田大臣からのメッセージも読むことができるようになっています。
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、誰にも相談ができず、「孤独・孤立」を感じ、自殺者が出ているという現実に対してなんとか対策を講じたいという意図が伝わってきます。
このホームページは、多くの人びとに周知される必要があります。また、文科省もとくに18歳以下向けページを案内し、必要な児童生徒が活用できるよう呼びかけをしています。
ただ、「孤独・孤立」と同列にネーミングしている点が気にはなります。ホームページを見ても、両者のちがいにふれていません。
以前にも、私はブログで書いていますが、孤立は人間関係が絶たれている状態であり、孤独は一人の時間を過ごすことです。一人になり孤独になることで、考えることで自分の学びが深まり、成長に気づくことがあります。
それを端的に表した言葉が、「孤独になっても、孤立はするな」です。
その区別をせず、「孤独・孤立」というように中点で結び、孤独と孤立を同列に扱っている点は疑問に思います。
このようにネーミングは気になりますが、18歳以下むけページは、自動応答でスムーズに進んでいき、最後はSNSでの相談、電話での相談、手紙での相談のいずれかにつながるように工夫されています。
相談により、心の悩みが和らぐことも多いので、利用が広がることを期待します。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます