桜が散って、チューリップも終わり、ツツジの見頃も過ぎようとしています。
すると今度は、ユリやシャクナゲやヒナゲシが咲き始め、アヤメ、カキツバタも
そろそろ。そんな中でひときわ華麗な大きな花をつけているのが牡丹、芍薬。
牡丹は木生、芍薬は草生、でも英語ではどちらもpeony。木生、草生は植物の
分類基準ではないんですって。それにしても、大きく華やかな花です。東洋的
な感じがします。楊貴妃がこの花に例えられたとか。「立てば芍薬、座れば牡
丹、歩く姿は百合の花」と美人の形容にも使われます。日本映画にも緋牡丹
お龍なんて人がいましたね。藤(富司)純子さんの当たり役。こんなきれいな人
がいるんだと思うほどのキリリとした美人でした。その人が、この間からのNHK
の朝の連ドラで皺くちゃの偏屈なお婆さん役。人間って年を取るものだというこ
とを実感しました。皺はメークで作っているのだと思いますが。でもね、やはり
品があってすてきにきれいでした。牡丹は、落下の様が味わいのある花だとも。
牡丹散って折りかさなりぬニ三片 与謝蕪村
同じ牡丹でも、野牡丹は全く別の種類の、濃い紫が印象的な素朴な花です。