
泰山木は英名をマグノリアというように、木蓮や辛夷の仲間ですが、とても
大きな堂々とした花です。最初見たとき、あまりの風格に感動さえしました。
「泰山木の花咲けば、夏がくるよ...」という歌を、以前コーラスで歌ったの
ですが、題名が思い出せません。「カモシカのように飛び跳ねて、暑い夏
がやってくる」と続いたと思います。夏のさきがけの花なんですね。

この花も数年前に、初めてどこかのお寺の境内で見たとき何とはなし感動
しました。これが沙羅双樹の花だったんです!朝咲いて、夕方には花全体
がポトンと落ちて散るので、平家物語で無常の象徴に使われたのですね。
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす 平家物語

白いバラもいろいろな意味があります。ナチス抵抗運動の痛ましくも雄々
しいDie Weisse Rose(白バラ抵抗運動)やイギリスの15,6世紀の薔薇戦
争のヨーク家の紋章や。

白いゆりは聖母マリアの象徴。純潔を表す花です。清楚ですね。名前に白ゆり
のつく幼稚園や学校がたくさんあるのは、そのイメージの清潔さからでしょうか。
きれいな花々もその時々の歴史に翻弄されています。