午前10時26分、東京駅から東北新幹線はやてに乗って、宇都宮を
過ぎた辺り、青空に雲が浮き、のどかな風景です。土曜日、石巻の
赤十字病院へ、総勢十数人で合唱の慰問に行きました。
仙台からレンタカーで、三陸自動車道で石巻へ。仙台駅周辺は渋滞
していたものの、道路の周辺にはもはや震災の影も見えず、松島の
あたりを通過する時も、緑の木々と快適な道路に、美しい観光地に
物見遊山にやってきた感覚に陥りました。少し高台にある赤十字病
院からの眺めものどかで、
近代的な大きな病院の建物も、大惨事があったとは夢にも思えない
落ち着きに包まれていました。新聞には石巻の大川小学校の行方不
明の児童数人がまだ見つかっていないけれど、捜査が打ち切られた
などという、胸の締め付けられるような記事も出ているのですが。
慌ただしく着替えて、このロビーで少ない聴衆の前、童謡などを歌
い、歌い終わるともう引き揚げる時間を過ぎていて、被害の大きか
った海岸の方へ回る余裕もなく、またレンタカーを走らせて仙台へ
戻り、新幹線に飛び乗りました。あっという間の往復。私たちに何
かできたのかしら?と疑問の残る石巻行になりました。