キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

ゲーテのおばあちゃん風ハンバーグ

2011-11-17 16:31:38 | グルメ
             

         「涙とともにパンを食べた者でなければ、人生の味はわからない」とはゲ

         ーテの言葉です。原語では「人生の味」というのは ihr himmlische

         Maechte(you,heavenly Power)「天なる御力」ですが、パンを食べるに

         ひっかけた、なかなかの妙訳です。生きていくことの辛さをとことん味

         わった人でないと、真の人生の意味は分からないということでしょうね。

         そのゲーテも、フランクフルトにいた子ども時代には、まだ何の苦労

         も知らず、おいしい『ゲーテのおばあちゃん風ハンバーグ(Frikadellen

         nach Art von Goethes Grossmutter) 』を食べていたことでしょう。

         以前にも紹介した『フランクフルト料理本』にあったレシピで、フリカ
      
         デレ(ドイツ風ハンバーグ)を作ってみました。ゲーテのおばあちゃ

         んが1724年に残したレシピそのままだそうです。牛挽き肉とベ

         ーコン、卵それに香辛料をたっぷり使った、タマネギの入らない、

         とてもリッチなハンバーグです。

             

         付け合わせに、同じ本の中の『ザクセンハウゼン風パン屋さんのじゃが

         いもグラタン』を作りました。ザクセンハウゼンというのはフランクフル

         トの一地区で、リンゴ酒の居酒屋が多くある所だそうです。これもじゃ

         がいもをキロ単位で使い、生クリームをたっぷり入れたこってりした

         グラタンです。こんなのを毎日食べてたんじゃね。若いときはとてもス

         レンダーなドイツの女性が、中年になると貫祿十分のplumpなおばさん

         になるのは、当たり前だと思えてきます。うちでは生クリームの代わり

         に豆乳を使いましたが、それでもなかなかいいお味でした。
コメント
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