キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

気になる日本の木

2011-10-16 13:29:40 | 季節の花々
日本の材木 杉 (絵本〈気になる日本の木〉シリーズ)
阿部 伸二
理論社

            

            図書館で楽しい絵本を見つけました。「気になる日本の木」シリーズ。

            私のふるさとは奈良の吉野。家業も製材業で、今は弟が継いで四苦

            八苦しています。それゆえ、特に老いた母は吉野杉・檜に思い入れ

            が強く、この「日本の材木 杉」を持っていくと、いたく喜びました。

            漫画仕立てですが、絵が鮮明で、はるか古代からの日本の杉の利

            用を説き起こし、杉の木の性質や産地、育て方から、果ては花粉症

            についてまで、丁寧な説明がついています。絵本だといって侮るな

            かれ。半端な専門書よりよっぽど明快です。


日本の風景 松 (絵本 気になる日本の木シリーズ)
阿部 伸二
理論社


           

           同じく日本の松についての本。これも防砂林や植木の松や盆栽や、副産

           物の松茸や松やにのことまで、松に関するすべてが網羅されています。
        

春の主役 桜 (絵本〈気になる日本の木〉シリーズ)
早川 司寿乃
理論社


           

           杉、松ときたら、日本を代表するも桜も当然シリーズに入っています。

           これまた、パステル・カラーの絵がとても良いんです。案内役が天狗

           さんで、お供に日本犬の代表柴犬まで登場します。桜の種類や桜の

           名所の説明も行き届き、桜によって日本全国の春がどんなに豊かに

           なっているかを知ることができます。

           お話の絵本だけじゃなくて、時にはこんな絵本もいいものです。
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2011-10-14 09:52:10 | 季節の花々
             

             遠い山から吹いてくる こ寒い風に揺れながら
             気高く清く匂う花 きれいな野菊うすむらさきよ
                     
             秋の日ざしをあびて飛ぶ とんぼをかろく休ませて
             静かに咲いた野辺の花 やさしい野菊うすむらさきよ

             霜が降りてもまけないで 野原や山にむれて咲き
             秋のなごりをおしむ花 あかるい野菊うすむらさきよ
                      「野菊」  石森延男作詩・下総皖一作曲

           うすむらさきの野菊が似合う季節です。この素朴な歌、小学校の音楽の

           教科書に載っていた記憶があります。大好きな童謡の一つです。作詩の

           石森延男さんは児童文学者ですが、そのやさしく純な人柄がにじみ出て

           いるような良い歌詞です。たくさんの児童小説を書いていらっしゃいます

           が、「コタンの口笛」が一番有名でしょうか。子供の頃泣きながら読んだ

           記憶がありますが、このごろはあまり読まれないようですね。

                 

             伊藤左千夫の「野菊の墓」なんかも、今の若者は読むでしょうか?

             映画にもなりましたが。素朴な小さな野菊のごとき民子のイメー

             ジが切ない、美しくも悲しいお話です。

             

             でも、菊といってもこんな華やかで見事なものもありますね。

             菊人形や菊花展や、昔から日本人は菊好きなよう。
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なっちゃんと秋の街を行けば

2011-10-12 14:31:02 | ペット
            

            右手の靱帯を損傷した我が夫、かなり痛いようなのに、今

            日も黙々となっちゃんの散歩に。私だったらこの時とばか

            り、「痛い痛い」と大騒ぎすると思うのですが、さすが男性。

            

            そんなことにはお構いなしのなっちゃんは、あっちの草むら

            にふらふら、こっちの電信柱にふらふら。良い気候になった

            のでご機嫌でお散歩です。夏の暑い頃は、こんなにのろの

            ろ歩けるものかと思うほど、嫌々のお散歩だったのに。

            

               セイタカアワダチソウの繁る団地の横をとことこ、

            

            エノコログサとススキの生い茂る空き地の横をとことこ。

            ここは、もうすぐ大きなスーパーマーケットになる予定。

            便利になるけれど、なっちゃんがおしっこをひっかける

            場所がまた一つ減ります。
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飛騨のカザグルマ

2011-10-11 15:27:38 | 季節の花々
            

          なっちゃんと散歩の途中、大輪のピンクの花がたくさん庭のフェンスに

          からまって咲いているお家がありました。鉄線の仲間でしょうか。鮮や

          かなピンクの見事な花です。

            

          3年前の10月に行った飛騨古川の町並みを思い出しました。飛騨高

          山のすぐ近くの昔の面影をそのまま残す落ち着いた町でした。高山

          より風情があるかもしれません。だいぶまえですが、NHKの朝のテレ

          ビ小説の舞台になっていたところです。和蝋燭屋さんなんかが出て

          きて。指揮者の小沢征爾さんの息子さんが主役の一人だったような。

            

           そんな民家の格子にからまっていたピンクの花の美しかった

           ことを、散歩中に同じようなかわいい花を見て思い出しました。

           クレマチスや鉄線の仲間で「カザグルマ」という花のようです。

           旅の記憶をふと思い出した、懐かしくもあり、もの悲しくもある

           秋の夕暮れでした。  
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秋祭り

2011-10-10 10:05:50 | 行事
           

          今年も秋祭りの季節がやってきました。地元の氏神様の久末神社

          から御神輿がでます。我が家の一角も巡行の休憩所になっている

          ので、前日から買い出しや下ごしらえをし、当日は朝早くから、海苔

          巻きやいなり寿司、おにぎりなどを作ります。かなり面倒なので、

          止めようという意見も結構あるのですが、やればやったで、なかな

          か楽しいものです。

           

          今年はお天気もよくて、大人の神輿も子供の神輿も担ぎ手が多く、お

          寿司もビールも、子供たちのアイスもあっと言う間に売り切れました。

           

          この辺にこんなに若者がいたかなあと思うほど、大勢元気な法被姿

          の兄さん姉さんが集結、なかなかの賑わいでした。お祭り好きがあ

          ちこちから集まってくるのでしょうか。

           

          被災地ではお祭りや運動会が例年どおりには行われないところも

          あるようですね。この辺はありがたいことに大盛り上がりで、め

          でたい鯛も振る舞われ、童謡の村祭りの歌のように楽しい秋の

          一日になりました。

               村の鎮守の神様の

               今日はめでたい御祭り日

               ドンドンヒャララ ドンヒャララ

               ドンドンヒャララ ドンヒャララ

               朝から聞こえる笛太鼓
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コスモス

2011-10-06 09:55:39 | 季節の花々
             

            「世の中にたえて桜のなかりせば、、、」という歌がありますが、

            世の中にたえて秋桜のなかりせば、秋の心はかなりつまらない 

            でしょうね。紅色や薄紅色や白い色のコスモスが野に咲く風情

            は見飽きない美しさです。この壮大な名前のかわいい花の花言

            葉は「乙女の真心」。

            

                コスモスや子が口ずさむ中也の詩        大島民朗

            その中也の詩は、これでしょうか。

                なにゆゑにこゝろかくは羞はぢらふ

                 秋風白き日の山かげなりき

                 椎の枯葉の落窪に

                 幹々はいやにおとなび彳ちゐたり

                          中原中也「在りし日の歌 含羞」より

             

             コスモスが咲き終わるころに咲き始めるウィンター・コスモ

             スというのもこの頃よく見かけます。名前を日本語で書くと

             冬秋桜なんてことになってしまいますね。
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わたしの庭のバラの花

2011-10-05 18:41:57 | 季節の花々
The Rose in My Garden
Anita Lobel
Greenwillow Books

            
          「わたしの庭のバラの花The Rose in my Garden」は昨日の「カエル

          くん、ガマくん」に続きアーノルド・ローベルの絵本ですが、これは

          絵が奥さんのアニタ・ローベル。マザーグースの中の「ジャックが

          建てた家」と同じような積み上げ歌です。ページの左下に一輪赤い

          バラ、その上にタチアオイ、キンセンカ、ヒャクニチュソウ、ヒナギク、

          ツリガネソウ、ボタン、パンジー、チューリップ、ヒマワリと、ページ

          を追うごとに庭がどんどん豪華になっていきます。その庭でネコが

          ネズミを追いかけ、花をけちらして、花たちは散々な目にあいます。

          でも赤いバラだけは元の通りに澄まし顔。
        
         
            
          どの花も存在感たっぷり。その上、ハチ、ネズミ、ネコ、チョウチョ、

          イモムシ、トリ、バッタ、テントウムシ、アリなど、庭の生き物のオ

          ンパレード。いったい何種類いるか、探すだけでも楽しい絵本です。

                 

          アニタ・ローベルは、夫のアーノルドとともに、有名な絵本作家で

          すが、ポーランド生まれののユダヤ人で、第二次大戦のとき各地

          を逃げ惑い、強制収容所にまで入ったつらい過去を持つ女性のよ

          うですが、やさしい、美しい絵や文を書く人です。
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お気に入り絵本3-アーノルド・ローベルのカエルくんとガマくんシリーズ

2011-10-04 10:19:22 | 
Frog and Toad Are Friends (I Can Read Book 2)
Arnold Lobel
HarperCollins
ふたりはともだち (ミセスこどもの本)
三木 卓
文化出版局


       Frog and Toad are always there for each other.
       
       カエルくんとガマくんは、いつだって一緒です。ただそばにいるという

       だけではなく、お互いのために、相手のことを思いながら、そばにいる

       のです。やさしい、温かい関係です。人間もこの両生類の親友どうしを

       見習いたいものです。カエルくんはアマガエル。ガマくんはヒキガエル

       の仲間なのでしょう。形はよく似ていますが、ガマくんは鈍重で、カエ

       ルくんのように、ピョンピョン跳ぶこともないようです。イスラム教の

       シーア派とスンニ派よりもっと大きな違いがありそうな二匹ですが、違

       いを乗り越えた固い友情で結ばれています。「ちょっと見習いなさい」と

       言いたくなりますね。アーノルド・ローベルの絵本は、英語を習い始めた

       ばかりの子供にうってつけです。単純なやさしい文章が絵の横に大きな

       字で。それなのに、そこはかとないユーモアがあって楽しい読み物です。

           

           もうそろそろ、お池のカエルたちは冬眠の準備を始める

           頃でしょうか。また来年の春には一緒に遊べたらいいね。
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金もくせい匂えど

2011-10-02 15:55:28 | 季節の花々
            

            今年も金木星の香る季節がやってきました。朝起きて、

            玄関のドアを開けたとき、ほんのり漂ってくる香りに

            始めて気づく朝、ああ今年も秋がやってきたなと感じ

            ます。そんな朝は九月の末の年が多いと思うのです

            が、今年は今日十月二日でした。「金もくせい」という

            小六禮次郎作曲の合唱曲があります。むかしコーラス

            で歌ったのですが、その中の「金木犀の香る道、時が

            逆さに流れだす」という歌詞をいつも思い出します。

            特に今年は、三月十一日の前に時が逆さに戻ってく

            れたらという気持ちを強く感じて。そんなことは無理な

            のですが。

            

            この頃になると、紫式部の実もきれいな紫色になります。

            

            これは杜鵑(ホトトギス)という花。花の斑点が鳥のホ

            トトギスの胸の模様に似ているところから、その名がつ

            いたそうです。本家のホトトギズは杜鵑、不如帰、時鳥

            その他いろいろな名前で呼ばれる万葉の昔から人気の

            ある鳥です。ブログを始めて、写真を撮るようになってか

            らいろいろな植物の名前を知るようになりました。
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Lunch at Argo

2011-10-01 15:46:33 | グルメ
            

        麴町の東京MXテレビのビルの 9階にあるArgoというフレンチのレストラン

        で、翻訳仲間の友人たちと、ほぼ一年ぶりに情報交換ランチをしました。

        これは前菜ですが、見た目も美しい凝ったお料理で、メインもデザート

        もとてもおいしかったれど、難点は食べづらいところかな。お蕎麦を揚

        げたのがくにゃくにゃと芸術的な曲線を描いてお肉の上に乗っている

        のなど、お箸があればいいのにと、思わずにいられませんでした。


            

           でも、それもこれも帳消しにするのが、その景色!皇居のお堀

           が真下にあり、皇居の向こうには青空にそびえる摩天楼。

            

             秋篠宮の悠仁さまが出入りされるという半蔵門を真下に、

            

       英国大使館を左手に見る席ですばらしい景色を見下ろしながらのランチでした。

       昔なら、やんごとない方のお住まいを上から見て、しかも食事をするなどとい

       う不敬なことは許されなかったでしょうね。アメリカ大使館の無機質な四角

       い高層ビルと違って、低層の青い屋根の建物が緑の木々の間に点在する

       英国大使館のたたずまいは、落ち着いた良い感じでした。
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