ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

Kyoto, Wonderland, forever!

2006年01月21日 | 京都
親方の用事を言い付かって、あちらこちら。町内を自転車で走りまわっていると、つい、よそさまのお庭が気になります。

「おお、いい庭だな~。いい石使ってるなあ~。」「ん、なかなかいい感じ。かわいいなあ~!」「あ~、あの枝切っちゃいたい!ぼさぼさでもったいない!」「あ~、松が傷んでるう~、う、う、うずうず。」

なあんて、みとれたり、つい手を出したくなってしまったり(出しませんが、)そっと写真をとってみたり(悪用しませんってば。勉強です勉強!→書いてみると、なんかストーカーっぽい…)。

でも、ちょっとショックなことも。「お、すごい庭だな!ちょっとぼさぼさだな!手入れしてみたいなあ~」と思ってのぞきこむ(!)と、すごく立派な家なのに、空家のことが多いのです。

え、こんな立派なおうち、どうなっちゃうの?もう住む人いないの?こわしちゃうの?お庭もったいない~!!!

大抵、立て変わるとのっぺりした、日本のどこにでもありそうな住宅になっちゃって、しかも敷地は3分割ぐらいされちゃうんですよね。そして、お庭は消えて駐車スペースのコンクリのみ…。

あ~ん、だんだん京都っぽくなくなっちゃう~。おもしろくな~い!

やっぱり、ヨーロッパの景観保全の徹底度とは全然違いますね。ヨーロッパの町は、外観だけは、あるいていても「中世」に浸りきれるもの。あとは衣装さえ変えれば昔が再現できるほど。中がどんなにコンピューター化されていても。

なんでか?それは、「外観の再生のし易さ」なんでしょうか…。スペインなんかだと、しょっちゅう家を改築していますが、外壁は石なので、石に全部番号を打って、中を改装したらまた積み直す。外からは全く中が最先端の部屋であることなんて分からない。

京都でそれって、やっぱムズカシイのかな。親方が知り合いの町家専門の大工さんに聞いた話では、住んでたおじいさんやおばあさんがなくなってしまい、その娘や息子さんがさあ改築、という段になって修理を頼まれると、ちゃんと今後も住めるようにするには2~3000万はかかる、ということで、皆さんあきらめてしまわれるそうです。

また、いい材料が今ではなかなか手に入らないらしい。昔は材木も、10~15年は寝かせて完全に水分を出し切ったものをつかっていたから、あんなに細い格子をつくっても、100年経っても雨ざらしで腐ることもないし、曲がることなんてなかったそう。今は充分に乾かした木が手に入らず、せっかく精巧に作ってもすぐに狂ってしまうのだそうです。

そりゃあ、そんなにかかるなら、やっぱり同じ値段でも機能が充実している新築の家を考えるのが普通ですよね。でも、本当に、もったいない。

最近、それでも、ちょっと「町家の外観」にこだわった住宅ができてきているようです。どうやら仁和寺のはす向かいに1区画建つらしい。ちょっと楽しみ。願わくば、お庭も再現してほしい~~~!

☆今日のちび庭気温:1~10℃ 我がちび庭の植物たち。連日の寒さに、じっと耐えています。すこしずつ、日は延びているけれど、芽が動き始めるのはもうちょっと先。がんばれがんばれ植物たち!*(^◇^)*