ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

桜夜話

2008年04月01日 | ガーデン

春の夜の闇は、こんなに深かったかしら?

風が強くて、せっかく仕事が早く終わったというのに電車が立ち往生して、結局遅くなってしまった夕方。うう、さむ。
見上げれば、混じりけのない、'トゥルーブルー'。宇宙の色は、こんな色?そういえば、私が秘かに「メリー・ルウ」と呼んでいる、たまらなく甘い紫色の空は、いつの季節だったっけ?

さて、昨日は、風邪もなんとか納まり、ようやく千鳥が淵へ、GO!
ラッキーなことに、仕事がずいぶん早く上がり、夕方会社帰りのつれと九段下で待ち合わせ。
よかったよかった。今年は見のがしちゃうかと思った。やっぱり、ここを見なくっちゃ、ね~。

雨上がりの平日のせいか、いつもより若干流れもスムーズ。靖国通りをお堀へと曲がれば、すぐにそこは別世界。
お~。
金襴緞子。まるで、まばゆい着物の柄を見ている様な。
暗い夜空から立ち上がる、満天に散らされた白い塊。懐かしい「異空間」にすっかり迷い込み。
なんでしょうね。ここに来るといつも脳裡に浮かぶのは、京都の古い町家の奥座敷で、雪洞(ぼんぼり)の元に照らし出された金蒔絵の家具や衣裳。ああそうか。おひな様の雰囲気だ。

そんな感じがするのは、この千鳥が淵だけ。「春の夜の 闇はあやなし…」というのは梅でしたけれども、この桜なら下の句がつくれそう。
香も色も ふる歳月(つき)や如何にと 花の問うらむ
う~む、むずかしい。もうちょっとだな。

しかし、美しいですね~。いろ~んな桜を見ましたが。
桜は、やはり、平面よりも、斜面に咲いているのが断然趣がありますね。千鳥が淵然り、多摩森林公園然り、奥琵琶湖の湖面へ注ぐ桜も然り。桜はもともと山の物。風にまかせて谷へと揺らぐ枝の優美なこと。となると。吉野山の桜は、もう、どうなってしまうんでしょうね!!!う~、一度見てみたいものです。

桜の王、ソメイヨシノ。あまりにありきたりなんだけれど、でもやっぱり素晴らしい。絶妙のピンク。このうえなくバランスの良い蕾と花びら。サトザクラも大好きだけれど、電車から市街地にフワフワと砂糖菓子のように広がる風景は、やはり比類なきものでございますね~。

☆今日のちび庭気温:3~23℃ う~。花冷えですね~。これもお約束なんですね。お陰で桜も長もちしているようですし。(^_^)