「ちび庭日記 栽培篇」にもちらと書きましたが。
http://green.ap.teacup.com/jardinera/42.html
う~む。植物の名前って。
ここんとこお気に入りのイタリアンハーブ,「セルバティコ」。ホムセンでみつけた時,「宿根性のルッコラ」と札には書いてあった。変わった名前。ルッコラとは随分雰囲気が違う。うん。たしかに、あっという間にトウが立って枯れてしまった普通のルッコラを尻目に,この1年我が家のパスタのアイドルでした。ごまのようなしっかりした風味がたまらない!ふ~ん,イタリアにはまだまだおいしそうなハーブがあるのね~。
秋にも花が咲き,取れた種の播き時を確認すべく「セルバティコ」で検索してみると。
な~んだあ~。「セルバティコ」って,Eruca sylvatica(野生のルッコラ)の「野生の」ってとこだけを読んでたんだあ~。それじゃあsylvaticaが付くのは何でもセルバティコになっちゃうなあ~。普通のルッコラの花は白くてダイコンの雰囲気があるけれど、黄色いセルバティコの花はとてもたくましい菜の花って感じ。あまり近縁種とは思えない気がしていたら,やっぱり別属らしい。(wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/ルッコラ より)
う~ん。やっと納得した感じ。
んでも,最近の植物の流通名って,ますますかっとんでる気がする。
特に,園芸業界に新規参入してきた大手メーカー系の花苗とか、それに対抗する既存の大手も…。
ぱっとラベルを見て,何の植物かとても分かりにくくなっているのは…商品の売り込みイメージを優先させすぎた結果、植物の元の古くさいイメージの名を伏せているのか,それとも交配しすぎて元の植物と近くもなく遠くもなく…となってしまった結果なのでしょうか。はたまた学名をはっきりさせるとすぐライバルに開発されてしまうから、なんて勘ぐりすぎ?
あと、既存の植物名と商品イメージをくっつけて新たな名前を作り出すとか。○○パチェンスとか、○○チュニアとか,○○ビンカとか…。これらはまだ若干元の植物名が残ってるからまだましかもしれないけれど。
先日買った目映いばかりのカラーリーフ。
これ、オトギリソウよね?と思ってラベルを見るけど,「カラード シュラブ コレクション miyabi ゴールドフォーム」とは書いてあっても、表のどこにも書いてない。裏に小さくHypericum calycinumと書いてあったおかげで判別できた。
ブラキカムがほしくて探していたら,「姫小菊」と書いてある。え,ブラキカムじゃないの…?違う植物なの???と、一瞬迷う。やっぱり,裏の学名でブラキカムだと分かった。でも、隣で「あら、これ、菊の花なの?小さいのねえ~。」なんて感心しているお客さんがいたり。まあ、キク科には違いないけれど…。
某社の「リトルチュチュ」がでた時は,とおってもかわいくって気に入ってしまったのだけれど,そのころはスコパリア属自体が一般的ではなくて、ラベルに学名がなかったのでうまく調べられなくて戸惑った記憶が…。
まあ、別に,花がかわいければ普通の人はそんな詳しいところまで関心ないだろうから、売れれば良しなのかもしれないけれど。でも、買った人は大事に育てようとする。育て方を調べようとしたら,学名は本当に是非書いておいてほしいし,せめて一般的に認知されている名前は分かりやすいところに書いておいてほしいな~。
花の名前が複数あるものは、どれが一般的な名前かなんて人によって違ったりもしますけどね。どんな愛称をつけてもいいけど(野うさぎミーモ、なんて好きよ),やっぱりペチュニアはペチュニアで,インパチェンスはインパチェンスであってほしいなあ~。
むかし、造園の恩師の親方先生が海外旅行から戻られて、「いや~,俺、珍しい花みつけてきたんだ。これ,日本に普及させたら売れるぞ~!」と写真を見せてくださったことが。
「あれ?先生,これ、アマリリスですよ?」
「ちがうよ。ヒッペアストラムっちゅうんだ。豪華なんだよ~。いいぞお~。」
「あーそれ,アマリリスの学名ですってば~。」
「なにいってんだ。星の花っていってたぞ。新種だ。(ヒッペアストラムとは騎士の星の意)」
「だから…」(ああ,ダメだ,聞いちゃあいない…)
なんてほほえましい話が。
なまえって、たいせつなのよう。
☆今日のちび庭気温4~8℃ う、10℃切りました。やばい,初霜シーズンだ。非耐寒植物は避難ですよお。いそげ~~~!(^^;)