ちび庭日記

借り家住まいのちいさな庭の植物達を中心に、身近に感じたことを載せてゆければいいな~と思っています…(^_^)。

動いている庭。

2016年09月21日 | ガーデン
「動いている庭」 ジル・クレマン著 みすず書房 2015
を読み終えました。
https://www.amazon.co.jp/動いている庭-ジル・クレマン/dp/4622078597

超要約すれば、荒れ地を開墾して庭という箱モノを作り上げるのではなく、荒れ地の地形や植生にほとんど構造的な手を加えず、植物が遷移してゆくままに、剪定など最小限の庭師のメンテナンス技術だけで庭として見せてゆくというもの、でしょうか。

自分の生活の中に落とし込むにはスケールが大きすぎて、なかなか実現できませんが、ふと昔修業時代に、比叡山の麓の栗林の下草刈りに一人で行かされた時のことを思い出しました。

朝つれに、「私が夕方帰ってこなかったらきっと探しに来てね。」と言い置いて。あの頃は毎朝、今日は生きて帰れるかな‥と思ってたな。いや、シャレにならないのよ。熊も出るし。ホント。

時期もちょうど今頃。山の斜面の背丈ほどもあるススキやイバラを刈り払い機で払っていって、埋もれた栗の木の幼木を救い出す。丸太や岩もあって、そう簡単にははかどらない。あまりの静けさに、そのうち刈り払い機の騒音の中に人の声がするような気までして‥。

でも、振り返ると自分が作業した後に道ができて、だんだんと風景が出来てきて、森が明るくなって、終わった時の、足下に広がる京都の景色の爽快だったこと。そう、あれは、ほんの一時、私が自分の力で作り上げた、庭でした。

お昼に乗って来た軽トラの荷台でお弁当をつついていたら、サルが2匹じっとこちらをうかがっていたというおまけつき。飛んで来たスズメバチもふっと身を沈めてかわし。ホントよかった、蛇も熊も出なくって。

そう、「動いてる庭」には、草刈りは年1回と書いてあったけど、日本だと夏場なんて1か月放っておけば、草に埋もれて道がなくなってしまうと思う‥。フランスって、本当にそんなにローメンテナンスで持つんでしょうか。きっと虫もいないんだろうなあ。いいなあ‥。

さて。先日行ったホムセンで。

えっ?

おっきい。思わず2度見しました。

普通のガーベラはこの大きさです。技術革新って、すごいのね~。