梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

消費税より資産課税を

2016-06-02 08:51:10 | 雑記
消費増税を2年半先送りした、その分財源が不足するから「社会保障充実」の一部も先送りと言う方針と早々にコメントが出た、「社会保障充実を除いて」と言うのが国民に顔を向けた政策と言う物だろう、
法人税を下げる事は既に決定したが財務省の発表によれば大手企業の殆どは税金を払ってもかなりの内部留保が有る。一方で従業員の給与は下がっている、恐らく外注関連を圧縮し利益を確保し、その皺寄せが中小・零細企業を圧迫し更にそこに働く人達の所得を減少させているのだろう。

(財務省の法人企業統計によると、2015年9月末の全産業の利益剰余金は343兆円。2012年12月の274兆円から69兆円も増えている。一方、従業員給与と賞与を合わせた額は、12年12月の35.1兆円から33.5兆円へと1.6兆円減少した。)

大手の企業経営者個人の資産も増え続け国家予算の数倍の資産を持っている、だが高額の資産を持っている人間は把握できている資産の10%に満たない人数が資産合計の90%近くを保有している、

(日本銀行は2016年4月5日付で、2015年第4四半期(10-12月、Q4)の「資金循環の日米比較」レポートを公開した。その内容によれば日本では「現金・預金」「投資信託」「株式・出資金」「保険・年金」の額が増え、「債券」などの額が減り、金融資産総額は増加し1741兆円となった。高い貯蓄性向は継続されており、日本の「現金・預金」比率は相変わらず5割を超えている。)
年収が把握できない或いは生活保護家庭などの資産保有はマイナスである、この世帯は上記のサンプル数に含まれていない、
さらに「タックスヘイブン」に有る資産は把握されて居ない分も多いだろう、
此のサンプルで出した平均世帯所得の平均所得金額の半分以下を貧困層と言うらしいがそれが全所得世帯の40%に達すると言う事自体異常だと言える、
この状況で間接税を上げても消費出来る世帯が根本的に半数以下であり、その上社会保障が減額されていけば今持っている資産を食い潰したら其処に待っているのは病院にも掛れず住む家は確保出来ず食事すらまともに取れない生活である、21世紀になって「栄養不良による死」をニュースで見るとは思わなかった、つまり「餓死」である、遭難した訳ではない、都会の中での話だ、
社会保障の充実と十分な所得を補償する雇用が個人消費の基本だ、しかしその為には財源が居るのは充分に解るが先ずは無駄な公共事業、防衛費、議員歳費、特殊法人等を見直し、社会保障は最後まで手を付けないのが実効的に歳入を増やす手段だ、
取敢えず歳入を増やすにはやはり「資産課税」が経済的影響を避けられる方法だ、2016年の一般会計では10兆8千万の財政赤字だと言う、
企業の利益剰余金343兆円と個人資産1741兆円を併せると2084兆円、0.5%課税すれば財政赤字は帳消しとなる、
個人の所得税は800万を超えれば約50%、法人も800万を超えれば実効税率で39.8%だ、此れを15%程度に抑えて資産課税に切り替えれば2016年の歳出73兆1千億円も総資産合計の3.5%である、税収全部とその他の政府所得を合算しているので実質は恐らく2%程度で消費税をゼロにしても予算は賄える筈だ、如何に資産を把握するかだが所得を把握する事より網は掛けやすいだろう、
所得税が下がれば一時的に資産が増えるがそのまま持っていれば課税されるとすれば消費動機にもつながる、資産格差、貧困世帯の基本的人権も解消される「資産課税」を強く望む。