梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

被爆と殺戮の罪と罰

2017-08-05 12:08:36 | 雑記
又原爆の日が来る、広島の死者は4ヵ月内の死者を含めて16万6千人超、長崎は7万4千人超、それに東京大空襲の死者は10万人以上、被災者は100万人とされている、
アメリカは「戦争を早期に集結させた正しい選択」だと言っている、
しかし戦争の最大の目的は敵の戦力削除である、又戦争は経済そのものでもある、大量の消耗、それを補う物資と兵站でありこれが無ければ戦闘そのものの維持は出来ない、
だからアメリカとその同盟国から供給を絶たれた日本は東南アジアの石油と資源を得る為に無謀な開戦に踏み切らざるを得なかった、
その原因は満州国と言う戦略国家でありこの行為は韓国併合と合わせて侵略戦争だと言われる根本になっている。
その為南方に戦線を拡大しパレンバン油田を手に入れたが伸びきった輸送ルートは効力を発揮する前にミッドウエー開戦の大敗で制海権も制空権も失った、その時点で日本の敗北は決定していた、火薬もなく燃料もない状況で戦争の維持は出来るはずもない、元々その状況を打破すべく始めた戦争なのだ、
この事は当事者であるアメリカ軍は当然熟知していただろう、東シナ海どころか日本近海の制空制海権は失われ毎日の様に空襲は行われ遠州灘には戦艦が悠々と艦砲射撃を繰り返しても反撃の航空機もなく高射砲しかない状況でかつ弾薬すらない、
成すすべもなく砲撃にさらされている状況下で「戦争を早期に終結させ、米軍の被害を最小にする為」と言う理由で行われたのが下町大空襲と広島市と長崎市の原爆投下だと言う事実は「戦争を終結させるためにやむを得ず」と言う理由には当たらないだろう、
防御線の無い日本の海岸線は揚陸艇が上がるのに障害になる物は全くない、連合国のノルマンディ上陸に掛かった被害の数十分の一で済む筈だ、
東京湾自体は難しくとも千葉から茨城にかけての鹿島灘と相模灘の湘南海岸,御前崎から豊橋付近の遠州灘に戦艦を立てての揚陸艇を上げれば殆ど抵抗なく上陸できたはずである、九十九里海岸から同時に湘南から上陸し横須賀基地を空爆して南北から首都に押し寄せたら一ヵ月は持つまい、既に戦闘機は有っても燃料はなく、弾薬も底をついていたはずだ、だからこそ大本営を松本の地下にと言う作戦(逃亡作戦だが)を真剣に実行するつもりだったのだろう、
3月10日の下町大空襲時には防空戦闘機は殆ど上がっていない、だったらなぜ未だ機能していた市ヶ谷の大本営を重点的に爆撃しなかったのか、
広島ではなく既に時代遅れになったとはいえ海軍工廠の有る呉でなかったのか、長崎でなく佐世保で無かったのか、ただ一般人を殺戮するがための作戦だったとしか思えない、
確かにボッタム宣言を無視した事がさらにエスカレートさせたと言う事もあるだろうが多くの一般人を標的に殺戮を重ねる必要はあるまい、
原爆で被爆した死者は24万人、唯一の被爆国と言う事を言い換えれば唯一の核兵器の使用国アメリカと言う事であり殺戮した人数はナチスのアウシュビッツの比ではない、
「アジアの為に役に立った太平洋戦争は侵略戦争ではない」と言う方に「朝鮮併合と満州国設立は侵略ではないのか」と問いたい、軍力を持って他の国に出掛ければその時点で「侵略」であること間違いないだろう、
しかしそれがアメリカが一般市民を殺戮を繰り返した事の正当な理由になる訳も無い、
いつでも戦争はごく一部の人間によってはじめられ、負担は始めた人間以外が負う事になる、今から互いの責任を責め合っても進歩的な会話は生まれない、過去の責任と反省を持って我々は生きなければならないだろう、
「国家間の紛争に戦力を持って解決をすることを永久に放棄する」と言う理念は占領軍が作ろうと敗戦国が作ろうと理想的な文言だと思う、
「理想主義で現実には役立たない」と言うかもしれないが人類の究極の理想だとしたらやはり貴いのではないか、目標はより高く掲げるのが本当の目的だ。