梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

「美味しんぼ」と「そばもん」

2014-05-17 12:21:40 | 雑記
「美味しんぼ」の話題が漫画の枠からはみ出して大きな問題になっている、
結局小学館は一時休載にしたようだ、東京新聞の発言欄にも「勇気に賛同する」とした投稿が有った、私はこの漫画は最近見ていないので内容は正確ではないが「突然鼻血が出る」「放射性廃棄物の集積地の近辺でも多い」と言う表現が有ったと読んだ、私には事実は解らないが只でさえ風評被害が多い処に今回の漫画はあまり賛同出来ない、
色々な記事を読む限り「放射線被ばくで鼻血が出る」と言う根拠は薄そうだ、放射性物質が近くにあると言う強迫観念からあらゆる現象をすべて関連付けてしまって居ないか、それを事実として出す事には影響が大き過ぎる、
被災地域にすむ人々の苦労は先月避難役所に行く機会が有ったので非常に良くわかる、しかしあの状態で考える事を客観的事実として書く事はどうだろうか?もっとも海外のマスコミは「漫画になぜこんなに大きな反応をするのか?あれはフィクションだろう?」と言う意見もある、
同じビックコミックで「そばもん」と言う連載漫画が有る、此方も数週間前から福島の被災地を扱っているのだが此方は正反対で風評被害の影響を真摯な言葉でつづっている、私はこの漫画に非常に共感している、
先々号だったと記憶しているが3・11から殆ど経っていない時期、多くの被災者が県外へ避難する中殆どの飲食店も避難し長い道のりで食事もままならないのを見て避難をせず蕎麦屋を続ける店が出て来る、無論家族の中の切実な意見衝突もあるが店主の説得で店を続け避難してくる人々に感謝されると言うストーリーの中で有る日場違いな感じの2人が寄った、
「久しぶりに温かい物を戴きました、有難うございます」と深々と頭を下げ「此れが最後の食事かも知れません本当に有難うございました」と言う、もしかしてと店主が声を掛けると「今から福一に行きます、ご迷惑をおかけいたしております」と二人は避難者と反対の方向に車を向かって消えていったという場面が有った、
幹部と政府にはとても納得ゆく話ではないが確かに「彼等」は死を覚悟して現地に赴いた、恐らくそういう人々も大勢いただろう、
今の連載では教鞭廻しのレポーターが読者の求める物と「基準値を下まわればたとえ1ベクレル下でも出荷出来るならあと1ベクレルで上回る物も有るはず」と言う場面が出て来る、しかし被災地以外の数値は皆知らない、実際はその他の地域での数値、輸入品の数値方がはるかに大きいらしい、此処でも多くの資料を調べての作品だがはたしてと言う気持ちもある、しかしこの漫画を書いている山本おさむと言う人の作品は常に虐げられた人たちをテーマに思い問題を軽いタッチで描いている漫画家だし内容もいたって冷静に「それでも嫌だと言う人は大勢いる、しかし俺は食べる、あの事故を許す気は無いし放射汚染は怖い、だが被災地をスケープゴートにする気は無い」と言わせている、
私はこの作品の方がずっと好きだ、


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