梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

メルトダウンと臨界点

2011-05-17 11:16:57 | 雑記
福島第一でメルトダウンが起きていたらしい、昨日は「臨界状況が懸念される」と言う記事が出てきた、
元々核反応と言う言うのは臨界状況を作り出す事にある、不安定な放射性同位元素がある密度を超えると分裂しながら中性子が次々と核を破壊して行くのが連鎖核分裂反応だ、
一気に進めば核爆弾でゆっくりと反応させているのが原子炉と言う事になる、ブレーキの役をしているのが減速材と言うう制御棒でこの制御棒が中性子を吸収するので臨界点が分散される、
原子炉の中には燃料棒が何千本か一定の隙間を保って挿入されていてその間に制御棒が交互に差込まれているのが基本的な構造だ、
制御棒を引き抜く事により核反応が始まるわけだが制御棒が入る程度の空間があっても総量でいうと常に臨界状況にあると言うのが原子炉である。
それが解けて落下して1か所に纏まったと言うことだとすると通常の原子炉以上の密度で核燃料が固まったわけだから臨界状況に成る事は火を見るより明らかと言う事だ。
核爆弾はこの反応を何万分の1秒で行うのであの巨大なエネルギーが一気に解放されあのような被害をもたらすのだが核物質を臨界状況に押し固めたらどう言う反応が起きるのか、いずれにしても巨大なエネルギーは制御不能な状態で暴走を始める事になる、此れを止める方法は原則的には臨界密度以下に分割するしかない、
中性子を強力に吸収する物質が有ったとしても溶融した原料の内側に入らない限り表面だけの効果にとどまってしまう、福島第一にはあと5基の原子炉がある、他の原子炉が同じ状況に無いとしても1号炉が暴走し始めるとその熱は連鎖的に他の原子炉を巻き込んでしまわないか、
チェルノブイリはどうなったのか、加圧式と沸騰型の違いは有るがメルトダウンした核燃料はどう言う形になったのか、
熱は収まっても放射性物質は排除できないと言うが今どう言う状況に成っていてどう言う手立てをしているのか、
恐らく人間は必ず近い将来には克服するだけの知恵は持っているだろうが今現在ではどう言う手立てが出来るのか、
それ以前にどうなっているのか、早急に正確な情報が必要だ、面子の問題、責任逃れ等をしている場合ではない、
遅れれば遅れるほど事体は重篤化してゆく、燃え広がった火事は余計に消えない。
想定した範囲を超えないと言うのは人間の思い上がりだろう、何時か必ず想定以上の事は起きる、
解らないのは電力各社は何故そこまで原子力に拘泥しているのか?元々電気料金は「掛かったコストの合計に一定の利益を乗せて決定」しているのだろう、
電気代が高額だから売れないと言うシステムでは無い独占事業であるにもかかわらずコストが掛かるから安全は多少犠牲にするというのがわからない。


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