波乱万丈 乳がん転移ライフ!

39歳で乳がん ステージⅢ告知。術後1年経たずに肝臓、骨に転移。そこから始まる長い転移ライフ!

「一人ひとりにある『ストーリー』」~新入社員研修に関わって・・・

2019-06-07 21:45:52 | 最近考えること(多様性)
大阪に住む姪っ子は、今年大学を卒業し病院の事務職として社会人のスタートを切りました。
いきなり併設の介護福祉の方の事務に配属になり、本人は戸惑っているようですが・・・

「社会人1年生は『戸惑う』のが仕事」だと、今は自信を持ってアドバイス出来るのですが、
私も「自分の本当にやりたいことはこれじゃない」と思い悩みながら、変遷を重ねて今の仕事に辿り着きました。

1~2ヶ月程度の研修を経て、この時期に本格的な仕事がスタートしている新社会人も多いかと思いますが、
それと同時に、ある意味楽しい集合研修の後の理想と現実のギャップに戸惑い、もがき、思い悩む時期・・・

全ての新社会人が、たくさん思い悩み、壁にぶつかり、失敗を重ねながら、逞しく成長することを願っています。

私の会社では5月の最終週に新入社員の他部門体験があり、その関係で何人かの新入社員に関わりました。
新入社員は一見同じように見えるのですが、関わると性格も思考も感じ方も人それぞれ・・・

次から次へと興味が沸いてきて質問攻めにする人もいれば、遠慮がちでほとんど質問しない人もいる。
優秀そうだけど周りが見えていない人もいれば、一見チャラい感じだけどしっかり気遣いが出来る人など・・・

新入社員は、話していて一生懸命さやひたむきさが気持ちいいのですが、
今は、新入社員も入社と同時にスマホを支給され、ほとんどの人がスマホでメモを取るのが印象的でした。

話している最中に「ちょっとメモしていいですか?」とスマホをバシバシ操作し始めるので、戸惑うのはこちら・・・
これからの時代は、こう言う光景にこちらが慣れないといけないのでしょうね。

そうした色々な個性を持った新入社員の中でも人一倍印象に残った一人の女性がいました。
「私、メモは手書きでないとダメなんです」と言いながら、一人だけ手帳に文字を書き込んでいく・・・

昔は当たり前の光景だったはずなのに、周りと違ったことをしていることが逆に新鮮で個性が際立って見えました。
また、待ち時間の間もほとんどの新人がスマホで検索などをしているのに、彼女は仕事のノウハウ本を読んでいる。

今どき珍しいアナログ的な個性を持った彼女とは、たまたま関わる時間が長く色々と話をしたのですが、
とても感性が鋭く、人がどうのではなく自分がどう思うか・・・躊躇なく自分の感じたことを信じてやる人でした。

その彼女の生い立ちを知って、なるほど・・・なのですが、
声楽家の母と俳優の父の家庭に生まれ、幼い頃から音楽に親しみ、中学時代はクラリネットで全国1位に・・・

その音楽的才能にプロの音楽家としての将来を嘱望されていたものの、1位になった直後に若くして病気を患い、
そのためにプロの音楽家への道を絶たれた上に、両親の離婚もあり複雑で辛い青春期を過ごしたようです。

それでも音楽関係の大学には進んだものの、今は趣味として音楽活動を続けながら会社員となる道を選択・・・
彼女のこれまでの波瀾万丈な生い立ちが、その独特な個性のベースになっているようです。

私自身も、アッピアのことや突然の稀な病気とその後遺症、息子と二人の生活のことなどを話すと、
思春期の頃から親ひとり子ひとりの生活をしてきた自分の思いと重なったのか、ボロボロと大粒の涙を流しました。

自分では、感受性や負けん気が強すぎて面倒くさい性格だと言っていましたが、
家庭環境なのか音楽で磨かれたのか、そのどちらも関係していそうですが、とても魅力的な個性の持ち主でした。

また、いつも物事を感性で考えてしまい、論理的に考えるのが苦手だとも言っていましたが、
論理的な思考は仕事をしながらでも身につくものの、感性は後から身につけるのはなかなか難しい・・・

彼女が、その独特の感性を元にこれからどう成長していくのかを、ずっと気にかけて見守っていきたいと思います。
会社の同僚として・・・社会人として・・・ひとりの人間として・・・

2019年6月7日


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