首都圏と北海道以外は緊急事態宣言が解除されましたが、私の住む神奈川は新規感染者数トップを更新中・・・
首都圏は一体で判断されるので、自分たちが足を引っ張っている感じがしてどうも落ち着かない。
来週には解除の方向に向かっているので、出来るだけ早く身も心も少しは開放されて自由になりたいものです。
今回のような事態になって、改めて不自由さが人間を疲れさせること、自粛が人を疲弊させることを実感しました。
ある心理学者の言葉ですが、「人間は生きるための活動だけでは、気分はどんどんすり減っていく」・・・
「人間には必ず遊びや気晴らしが必要」なのだと・・・
気晴らしは人それぞれながら、私にとっては「ライブ、映画、演劇」・・・がそれだったのだと気づかされました。
ステイホームの今の気晴らしは音楽と読書で、ピアノを弾くこと、音楽を聴くこと、本を読むこと・・・
そして、ステイホーム中に読んだ本で強く心に残ったのが、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」・・・
ベストセラーにもなりましたが、ひとりの少年の成長から多くのことを教えられた楽しい本でした。
作者は、洋楽好きが高じて渡英を繰り返しながら、アイルランド人と結婚して英国に住む「ブレイディみかこ」さん
日系企業で働いたり保育士をした後、子育てをしながら現在はライターとして活躍する彼女が、
中学生の息子との学校生活を中心にした日常を描いた、少年と母親の成長物語・・・
見た目は日本人ながら日本語が全く出来ない少年が、英国の中学校で様々な問題にぶち当たりながら、
成長していく姿を描いたものですが、直面する深刻な事柄もさることながら面白いのは全体に流れる軽やかさ・・・
話の随所に出てくるアーティストやバンド名などは、さすがに洋楽好きの彼女らしさですが、
全体の文章にも音楽的な感覚が表れていて、何か軽快でリズミカルな感じを受けて入り込みやすかった。
英国での生活なのに、まるで自分もその場所にいるようにイメージできて絵が浮かんでくるんですよね。
たまたま、裕福な家庭の子供が通う平和な名門のカトリック小学校ですくすくと育った少年が、
地元の多種多様な生徒が存在する中学校に進学してから遭遇する出来事を中心に描かれています。
その学校は、現在の英国の殺伐としたある意味リアルな社会を反映した学校で、これまでは知らなかったような
差別や格差などの様々な出来事にぶち当たり、葛藤し、リアルな社会の現実を学んで成長していきます。
そうした葛藤の日々の中で、本人がノートの端に走り書きした落書きがこの本のタイトルとなっています。
とにかく、登場する友達や、その家族など多種多様で面白く、直面する出来事も多様な社会ならでは・・・
そういった中で、葛藤しながらも自分の考えをしっかりと形成していく少年の成長ぶりが頼もしい。
印象的だったのが、差別的なことを口にする友達に憤慨する少年に母親が行った言葉・・・
「それは無知なんだよ。誰かがそう言っているのを真似しているだけ。知るときが来れば、無知ではなくなる。」
その時は神妙な顔つきで聞いていた彼が、その子を避けずに積極的に関わっていこうとして言ったのが、
「だって無知な人には、知らせなきゃいけないことがたくさんあるんだよね」
その友達は、その後も差別的な言動を繰り返し、学校の仲間からはぶられていじめを受け孤立するようになる。
ある日体調のよくない息子に「きつかったら学校休んだら」と言うと、「僕が休むと彼がひとりになるから」
色々なことにぶち当たり、でもそれを避けずに自分で考えながら、彼は既に一人の人間として成長している。
色々なことを知って、どうするのがいいかを誰よりも本人が一番よく考えていたことに感動させられました。
2020年5月22日
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首都圏は一体で判断されるので、自分たちが足を引っ張っている感じがしてどうも落ち着かない。
来週には解除の方向に向かっているので、出来るだけ早く身も心も少しは開放されて自由になりたいものです。
今回のような事態になって、改めて不自由さが人間を疲れさせること、自粛が人を疲弊させることを実感しました。
ある心理学者の言葉ですが、「人間は生きるための活動だけでは、気分はどんどんすり減っていく」・・・
「人間には必ず遊びや気晴らしが必要」なのだと・・・
気晴らしは人それぞれながら、私にとっては「ライブ、映画、演劇」・・・がそれだったのだと気づかされました。
ステイホームの今の気晴らしは音楽と読書で、ピアノを弾くこと、音楽を聴くこと、本を読むこと・・・
そして、ステイホーム中に読んだ本で強く心に残ったのが、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」・・・
ベストセラーにもなりましたが、ひとりの少年の成長から多くのことを教えられた楽しい本でした。
作者は、洋楽好きが高じて渡英を繰り返しながら、アイルランド人と結婚して英国に住む「ブレイディみかこ」さん
日系企業で働いたり保育士をした後、子育てをしながら現在はライターとして活躍する彼女が、
中学生の息子との学校生活を中心にした日常を描いた、少年と母親の成長物語・・・
見た目は日本人ながら日本語が全く出来ない少年が、英国の中学校で様々な問題にぶち当たりながら、
成長していく姿を描いたものですが、直面する深刻な事柄もさることながら面白いのは全体に流れる軽やかさ・・・
話の随所に出てくるアーティストやバンド名などは、さすがに洋楽好きの彼女らしさですが、
全体の文章にも音楽的な感覚が表れていて、何か軽快でリズミカルな感じを受けて入り込みやすかった。
英国での生活なのに、まるで自分もその場所にいるようにイメージできて絵が浮かんでくるんですよね。
たまたま、裕福な家庭の子供が通う平和な名門のカトリック小学校ですくすくと育った少年が、
地元の多種多様な生徒が存在する中学校に進学してから遭遇する出来事を中心に描かれています。
その学校は、現在の英国の殺伐としたある意味リアルな社会を反映した学校で、これまでは知らなかったような
差別や格差などの様々な出来事にぶち当たり、葛藤し、リアルな社会の現実を学んで成長していきます。
そうした葛藤の日々の中で、本人がノートの端に走り書きした落書きがこの本のタイトルとなっています。
とにかく、登場する友達や、その家族など多種多様で面白く、直面する出来事も多様な社会ならでは・・・
そういった中で、葛藤しながらも自分の考えをしっかりと形成していく少年の成長ぶりが頼もしい。
印象的だったのが、差別的なことを口にする友達に憤慨する少年に母親が行った言葉・・・
「それは無知なんだよ。誰かがそう言っているのを真似しているだけ。知るときが来れば、無知ではなくなる。」
その時は神妙な顔つきで聞いていた彼が、その子を避けずに積極的に関わっていこうとして言ったのが、
「だって無知な人には、知らせなきゃいけないことがたくさんあるんだよね」
その友達は、その後も差別的な言動を繰り返し、学校の仲間からはぶられていじめを受け孤立するようになる。
ある日体調のよくない息子に「きつかったら学校休んだら」と言うと、「僕が休むと彼がひとりになるから」
色々なことにぶち当たり、でもそれを避けずに自分で考えながら、彼は既に一人の人間として成長している。
色々なことを知って、どうするのがいいかを誰よりも本人が一番よく考えていたことに感動させられました。
2020年5月22日
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