紙の雛

母に続くように父が亡くなって20数年。
その当時遺品整理といっても特にもらうものもなく実家の古い荷物の整理をしていて、紙の箱に入った粗末な段ボール紙に書かれたお雛様を見つけた。
僕が生まれた時は父は二人兄弟だったが子供の頃は7人兄弟だったそうで、戦中に労咳などで亡くなったと聞いていた。
その雛は物資の無かった時期に子供だった長姉が作ったもの。気になりながらもゴミ袋に入れてしまった。
転居をしても父が捨てられずに持っていたものだと思うと、墓に埋めてあげればよかったと今更ながら悔やむ。
izumiさんのブログにあった雛人形を見てまたそのことを思い出した。

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日曜日は友人から教えられたカフェに食事に出かけた。
曲がりくねった山沿いの道から脇道に入り棚田の隙間にある農家の庭先のような場所だった。
そこに行くという目的意識がないと地元の人でも見つけられないような店。
外装も内装も御洒落でオーナーと奥様もとても御洒落。
食事が終わって車を出すと奥様が店から出てきて笑顔で声をかけてくれて、見えなくなるまで手を振ってくれた。
そんなことされるとまた来なきゃって思う。