あなろぐちっく

mintonのスナップと気まぐれつぶやきブログ。コメントは古い日記でもお気軽に。写真の無断利用は厳禁。

イーハトーボ

2017年04月18日 21時19分18秒 | Finepix X100
僕の住むところは陸の孤島のようなところで、東京までの時間距離はとても遠い。
鉄道では5時間以上。直通が無く本数も一日数本。
高速バスを利用すれば3時間半から4時間で一時間に1本程度。
日帰りするととても長時間バスに乗ることになる。
県内の移動でも遠いところは片道200㎞以上。

先週は名古屋と東京への出張があった。
普段なら車で移動するが、移動時間を仕事に充てた。
途中でリフレッシュしようと思ったが本を持っていなかったので、青空文庫をipad miniにダウンロードして読んだ。
正岡子規の短い文章をいくつか読んだのだが、子規の同級生の漱石の短い文章を読み同じく同級生の南方熊楠の文章も少し読んでみた。
南方熊楠は粘菌で有名だが民俗学なども書いている。ただ奇才の文章は凡人には重いので次に宮沢賢治を読んだ。

風の又三郎は銀河鉄道の夜と同様に、原稿が数ページ欠落している。それが余計に想像を掻き立てる。
欠落部分のヒントになるかと風野又三郎も続けて読んだが銀河鉄道の夜のモチーフが散見された。次に「イーハトーボ農学校の春」も読んで見たが、農学の宮沢賢治らしく肥溜の話からはじめる話で、風の又三郎も登場する。スティーブンキングほどではないが作品が絡み合っている。
彼の理想郷(イーハトーブ)はサイクリックでコンパクトで地産地消的なものなのかななどと勝手な想像をした。

宮沢賢治は降り落ちそうな満天の星空の下、ある時は又三郎になりあるときは銀河鉄道に乗って、遙か眼下のシベリアやイーハトーブや地球を見下ろす旅をしていたのだろう。

finepix x100
会社近くの動物園にて。

猿も桜が好きなのだろうかあるいは山を見ているのだけなのか。

コメント (8)
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