今日三軒茶屋を歩いていたら三軒茶屋中央劇場にロープが張られていた。
2月に閉館になったようだった。
2月以降もここ近辺を何度かを通ったはずだけど気付かなかった。
大学時代には三軒茶屋の映画館は何度も利用した。
それ以降は利用もしていないので、惜しんだところでお布施を出していない僕は何も言えないのだけれど、僕の中での三茶のシンボルの一つがまた消えた。
三軒茶屋釣り堀はこのまちの庶民的な雰囲気を醸し出す重要は要素だったけれど、4年前に閉店してしまった。
三茶はチープで庶民的な店が長く存在していたが、またひとつ減った。
今日の三軒茶屋シネマの入り口には何人もの人がいた。
肉のはなまさの屋上からは、カキーンカキーンとバッティングセンターの音が響いていた。
ちょっと嬉しかった。
三軒茶屋2丁目の迷路のような商店街は怪しげなままでいつも安心させてくれる。
エコー仲見世商店街も残れるものなら残ってほしい。
建築家やデザイナーが都市デザインをして作り上げていく街は沢山あるけれど、三茶のように雑多な店が集合した戦後の臭いがそのまま残っているエリアは貴重だ。
キャロットタワーができて洒落たまちにはなりつつあるけれど、この怪しげな雰囲気がお洒落な三つの街、池尻と自由が丘と下北沢の真ん中にあるって面白い。
老朽化と消防や地震などを考えるとやがてこのまちは変化を遂げていくしかないだろうし、三宿の再開発、2丁目再開発も公開されているのできっと一気に変わっていくんだろう。
でも少しは昭和の香りを残してほしいと思うのでは、古いまちを知る古いおじさんの惜別の情なのだろうが、たかが50年ほどの歴史だ。
今から50年また新しい歴史を作っていくし、若者たちの目に写る今の景色が数十年後の郷愁となるのだろう。
Leica M9-P + sonnetar50mmF1.1
三軒茶屋シネマ