ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

2月23日の研修会案内を公開します

2013-02-17 22:12:08 | 対話型鑑賞
山口の津室さんからオファーがあったので、詳細をUPします。ご興味のある方、どなたでも参加可能です。

ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会
研修会について

主 催  ART COMMUNICATION IN SHIMANE 会員

趣 旨   私たちは島根県に「対話による鑑賞」を普及させようという意思のある者たちです。私たちは自分の所属する教育機関で対話による鑑賞の実践を行っていますが、他者にその実践を見せる機会が無く、その指導に不安を感じていました。そこで、志を同じくする者が一同に介し、ナビゲーションのスキルアップを目ざして研修を積む場としてサークルを一昨年立ち上げ活動を始めましたが、研修はスキルアップのみならず、鑑賞に関する多様な研修を行うことも目的に上げ、活動を進めています。
この度は、京都大学博物館館長でもあり、古生物学研究者でもある、大野照文教授を講師に
お招きし、「脳美学 ~人はなぜ美しいと感じるのか~ 」についての講演会を開催いたします。先生は、サイエンスとアートの関係をビジュアルな切り口から捉え、研究を重ねてきておられます。対話による鑑賞スタイルでのサイエンス・ワークショップも数多く実践しておられる経歴もお持ちの多才な方です。滅多にない機会ですので、年度末を迎える慌ただしい時期ではありますが、休日の朝に脳に新しい刺激を与えてみませんか?

日 時  2月23日(土) 9:30~ 9:50 受 付(グラントワ講義室)
             10:00~10:10 開会行事 ならびに講師紹介
10:10~11:30 講演 ならびに 質疑応答
             11:30~11:40 閉会行事
             11:40~12:10 作品展示 鑑賞(各自で自由に)

会 場  グラントワ 島根県立石見美術館 講義室

講 師  京都大学(古生物学 京都大学博物館長)大野 照文 教授

内 容  講演「脳美学 ~人はなぜ美しいと感じるのか~ 」

研修費  参加費 500円
     美術館入館料
      ※年間パスポートをお持ちの方はご持参ください。
     研修費(参加費)は、資料代と、事後報告文書作成代に当てさせていただきます。
    
その他  大野先生を囲んでの懇親昼食会を開催します。
      場所:かすり(益田駅前)
      時間:12:20~

参加申込 みるみるの会 代表)春日美由紀 u-marine@i2-sp.net まで、メールにてお申し込みください。
     メールでの申込時に入力する事項について
      
      ○住所 ○氏名 ○年齢 ○性別 ○昼食会参加の有無 
      ○参加動機(差し支えなければお書きください)
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私の勤務する学校の美術部員を対象に美術館で対話型鑑賞を実践しました

2013-02-17 21:48:44 | 対話型鑑賞
私の勤務する学校の美術部員を対象に美術館で対話型鑑賞を実践しました


山口の津室さんコメントをありがとうございました。

23日の益田の研修会の詳細はこのブログの2回目に記載してありますので、ご覧ください。参加されるのであれば、お渡しした名刺のメールアドレスにお返事ください。

京都大学博物館長の大野先生の講義は私も楽しみです。大野先生は古生物学が専門なのですが、貝の生態を対話型で考えるレクチャーを小中学校や教員を対象に各地で実践されています。22日にはそのレクチャーを浜田の先生方を対象に行ってもらうことになっています。本当はそちらに出ていただくほうが面白いですけどね。目からうろこです。

でも、23日も先生が、京都造形芸術大学の福のり子教授と対話型鑑賞にかかわられるようになって、サイエンスをアートするというか、アートをサイエンスするというか、アートとサイエンスの双方向を模索する中での見解で、本邦初公開なので、必見?必聴?です。

さて、16日は益田市のグラントワにある石見美術館で開催されている「みるみるとじっくりみてみる?」の最終回でした。担当は会員の金谷でしたが、金谷の実践に先だって、私の勤務する中学校の美術部生徒を対象に私自身が実践を行いました。UPしてある画像はその時の様子の一部です。
作品はみるみるの会員でもある学芸員の廣田さんが、昨年のアメリアとの共同作業から学んだ展示方法を活かした展示となっており、クラスター(アメリアはそう呼ぶのかな?)私たちは(シークエンスと習ったのだけど)ごとに作品を固め、作品を鑑賞するようになっています。限られたコレクション作品の中から共通項を内に秘めての展示は大変だったと思いますが、なかなか意味深なものになっています。展示はまだまだされているので興味のある方はぜひ、美術館に足を運んでほしいと思います。

金谷の一般来館者対象の実践は次回のブログでUPします。今回は私の実践から・・・。

作品は入口すぐの3点で、いずれも肖像画です。素描の婦人像とモノクロ写真の女性像、油彩の画家(男)の自画像です。部員たちは学級単位で対話型鑑賞を行っていますが、部活でやるのは初めてなので、やや緊張気味でした。でも、元気のいい1年生女子がどんどん手を挙げて発言するので、手を挙げない2年生を指名しても、結構話しました。みるみる会員が見守る中の実践で、あとからの振り返りで、真ん中の写真の女性に対して「後ろに男を従えている、女ボス」と1年生の女子が発言したことに対して、結構、強気な感じの女性に対して自分なりの読み取りができていて面白かったと言ってもらいました。

3作品が近い状態で展示されているので、否応なしに3作品が目に入るのですが、向かって右側からとりあえず1点ずつ語らせ、最終的に3作品の共通項や相違点などについて語り合いました。作品をみる中で、描き手の存在についての言及があり、やはり美術部員かな?などとも思ったりしました。
この作品3点が、どうして並べてあるのか?について最後に考えるように伝え、帰りのバスの中での課題としました。さて、どんな解答が導き出されたのか、楽しみです。

対話が鑑賞では「正解」はない。と言われ、作品の「情報」も示さないのが原則ですが、適度に情報を与えたほうが対話が深まるとここ最近の実践で手応えとして感じているので、伝えるようにしています。今回も、真ん中のは写真であること、左のは油彩、右端のはデッサンであることは伝えました。表現様式の違いは早い段階で気付いていたので、情報として提示しました。そうすることで、表現様式についての言及は抑えられ、作品そのものから伝わることを考えることに専念できると感じたからです。そして、それは正解だったと思います。

対話型鑑賞の進め方にも「正解」はないと思います。どう進めるかさえもファシリテーターと鑑賞者の対話から生まれるのではないでしょうか。対話型鑑賞はジャズセッションに似ていると思います。その時その場に居合わせた人たちで作り上げていく鑑賞だと思うのです。同じ作品でもファシリテーターが違い、集う仲間が違えば、鑑賞の中身も違ったものになる。その一期一会に魅せられている私です。

さて、明日は、幼稚園での実践です。幼稚園の子どもたちが「みるみるの会」をとても楽しみにしていることが前回の実践のあとの担任の先生とのお話の中でわかり、大変感激するとともに、その責任の重さも感じているところです。明日の作品は藤田嗣治の「誕生日」です。結構盛り上がるのではないかと、今から楽しみです。

では、また!!
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