ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

今年度初授業で対話型鑑賞を行いました!!

2015-04-14 20:34:45 | 対話型鑑賞


あなたはどのひまわり?

 年度初めの美術の授業で、自己紹介を兼ねて、「あなたはどのひまわり?」を行いました。
 これは、損保ジャパン日本興亜(株)東郷青児記念美術館に収蔵されているゴッホの「ひまわり」に描かれている15本のひまわりから「自分はどのひまわりか」を選んで、その理由を発表しあうものです。以前に「みるみるのブログ」をみたことのある方なら、光中の3年生とも行った鑑賞であることはおわかりになると思います。その鑑賞を今年度初授業で行うことにしました。今年度の私の担当クラスは2学年7学級です。その総ての学級で実践の予定です。
 今回のクラスは2年4組です。

 生徒が選んだ花は
 1位 2番 6人
 2位 8番と15番 各4人
 3位 7番 3人
 4位 5番と6番と10番と13番 各2人
 5位 4番と14番 各1人
 でした。
 1番、3番、9番、11番、12番を選んだ生徒はいませんでした。

 授業を終えての、この授業の感想を書いてもらったので、それを紹介します。

(男子)
◆みんなそれぞれ個性や選びかた、似ているところで選んだり、これからのことも話していたので、みんなのことが分かった気がする。この鑑賞をして、「ひまわり」では、みんなの性格やどういう状況などが分かった。
(男子)
◆意外とこの絵のひまわりで前を向いていきたいと思っている人が多く、絵は人の気持ちの内側を開くものだととても思いました。
(女子)
◆いろいろな意見があるなと思いました。今日のような鑑賞をして、同じ花でも、こんなちがいがあるんだなと思いました。それと、こんなに同じ花に個性をつけるなんて、画家ってすごいなあと思いました。
(男子)
◆人それぞれ願いや自分のことと照らし合わせて、みんなひまわりを選んでいてみんな自分のことが分かっているんだと思いました。
(男子)
◆みんな自分の特徴を見つけて、それを鑑賞と結びつけていた。それに、全く同じ意見の人はいなかった。そこから、一つの絵でも、人やみる所によっていろいろな感じかたができるんだと思った。
(女子)
◆みんな一つ一つ違っていたので、よいと思いました。みんな話を聞いて、私は2番じゃなくて、10番もあてはまっていると言うことも分かりました。
(女子)
◆みんな、色々なひまわりを選んでいて、中には私から見て「ええっ!?」となるところもあったけど、自分で思っているのと、周りから見えているのは全く違うんだなと思いました。
(女子)
◆2番の人がけっこう多くて、自分も前向きにがんばろうと思いました。このような鑑賞ではみんなが思っていることが分かるので良いと思いました。
(男子)
◆こうやって自分に似たひまわりを選んで、なぜかをみんなの前で言うと、いろんな人のことが良くわかっていいなあと思いました。鑑賞をして、みんながどのようなことを思ったかが知れて良かった。
(女子)
◆みんなそれぞれに合った花を見つけていて、すごいと思いました。最後の人まで感想を書くことはできなかったけど、色々な人の意見が聞けて、おもしろかったです。同じ花でも、自分が思ったこと以外にも考え方があって、鑑賞っておもしろいなと思いました。
(男子)
◆みんなそれぞれ選ぶのが違っていて、一人一人の個性が出ていてすごく良かったです。自分の意見も言える鑑賞の仕方もいいと思いました。
(女子)
◆みんなそれぞれ自分と似ているひまわりを見つけて、自分と似ているこのひまわりのようにしたいと言うみんなの意見が聞けてよかったです。私と同じひまわりを選んだ人もいたけど、私と似たような理由や、また、別の理由があって、とても楽しくみんなのことが知ることができてうれしかったです。私が選んだひまわり以外にも私と似ている所もあったりすると思うので、見つけてみたいと思いました。
(男子)
◆みんなが自分のことを良く分かっていたし、一人一人個性があることもよく分かりました。自分と同じ番号の人がいたけど、絵を観て思っていることは全く違うこともあることが分かりました。
(女子)
◆それぞれみんなあてはまっていると思いました。花を自分や人に見立ててみることで、より友達や自分のことが分かったような気がしました。
(男子)
◆みんなそれぞれ自分の性格に合ったひまわりを選んでいたり、ひまわりへの気持ちが発表を聞いていて、とても伝わってきました。みんなの思っていることが聞けてよかったと思いました。
(女子)
◆みんなそれぞれ自分の性格にあったひまわりを選んでいていいと思った。
(女子)
◆気持ちをたとえている人が多いなと思いました。だいたい真中やはじっこを選んだ人は理由が似ているのでおもしろかったです。普段、美術館に行って見るときは、こんな見方はしないので、おもしろい見方ができました。人によって見方は違うし、また少し似るところもあるけど、花の性格が分かったような気がします。また、作者はどういうことを考えて、一つ一つの花を描いたか気になりました。
(女子)
◆全体的に自分を暗く見ている人が多いと思った。もっと前向きになってもいいと思う。絵を見た感想は、一つ一つのひまわりが全部違って個性が出ていると思った。
(女子)
◆自分と似ている花があっておもしろいと思った。みんなそれぞれ選んだ理由が違うので、もっといろんなことを知っていきたいです。
(男子)
◆同じひまわりでも、一人一人感じ方が違うので、同じひまわりでも前を向いていると感じた人がいたり、横を向いていると感じた人がいて楽しいなと思いました。また、人間は「十人十色」だなあと思いました。
(女子)
◆みんな個人、個人とくちょうがあっていいと思った。
(女子)
◆みんなが思っていることがだいたいわかって、性格を良く知らないので良い機会になったし、鑑賞していて、なるほどと思った人や意外だったこともありました。たくさんの人にどう思われているかはわからないけど、花を決めるときに。自分の性格をわかって、決められたので自分のことも少しでもわかっていたんだなあと思いました。
(女子)
◆同じひまわりを選んだ人はいたけど選んだ理由はバラバラで、一人一人の個性が出ていたので良かった。みんなの前で発表するときは緊張したかもしれないけど、みんなハキハキと堂々と言っていたので良かったと思う。
(男子)
◆人それぞれの思ったことが違って、人の発表をきいて自分に思いつかなかったことが思いついたりして、おもしろかったです。
(女子)
◆みんなそれぞれに選ぶものは違い、個性があってよかったです。みんな同じだとつまらないし、みんな同じ人はいないから、その人らしくてとてもよかったです。
(女子)
◆みんなそれぞれいろいろな花を選んでいて、同じ花を選んだ人も理由が人それぞれで、4組は個性豊かなクラスだなと思った。
(男子)
◆人それぞれで思うことは違うんだなと思いました。自分に合うひまわりを見つけるのは難しかったけど、見つけたときは自分に似ているなと思いました。

 この鑑賞活動を通して、この鑑賞活動のもっている魅力に気づいた生徒もいてよい活動になったと思いました。2年生でクラス替えがあって、小学校も違って、1年生のクラスも違った仲間との出会いがあったと思います。そんな中でこの鑑賞を行うと、仲間の見た目ではない、その人の本当が少しだけど見えるので、これからの学級づくりにも役立つ鑑賞だと思っています。
 自分の内面を語るのは難しい年代なのですが、この鑑賞法を使うと、意外と素直に語ってくれるので、美術ではなく、学活とかでも使えると思います。美術の先生でない方も挑戦してみてください!!やり方はとっても簡単ですよ!!
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