先月末、プロ野球パシフィックリーグの公式戦である『レジェンド・シリーズ』の千葉ロッテ対北海道日本ハムの試合に参戦して来た。プロ野球も8月の末ともなるとセ・パ両リーグ共に後半の追い込みの時期である。セは早くも巨人の独走が続き、優勝に向かいマジックが点滅し始めた。パは毎年のことだが、『混パ』と呼ばれ、混戦状態。どこが優勝するのかまだまだ解らない。その中で東北楽天がスーパー投手、田中マー君の日本記録となる連勝も重なり頭一つ抜けてきた状況である。そして千葉ロッテマリーンズは現在リーグ2位で健闘中である。
そんな中、パ・リーグがおもしろい企画を打ち出した。その名も『レジェンド・シリーズ2013 野球はつながる -あの頃も、そして今も-』。期間限定でパ・リーグ6球団の監督、コーチ、選手が自球団の歴史や伝統に関係するユニフォームを着用してプレーするイベントである。我が千葉ロッテマリーンズは1973年~1991年まで使用された、前身の川崎ロッテオリオンズ時代のユニフォームが選択された。70年代初頭のプロ野球と言えば川上巨人のV9時代の頃でありテレビ中継も巨人戦に関する試合かオールスター、日本シリーズぐらいしか見ることができなかった。パ・リーグもあまり人気がなく、当時、川崎球場をホームグランドにしていたロッテオリオンズも、万年Bグループのチームであった。入場者もとても少なく外野席ではソーメン流しや花火をやっていたと言う…球団側も「テレビでは見られないロッテオリオンズ」を宣伝文句にPRをするが、一向に来場数が増えることもなく「暗黒の時代」と伝えられている。その川崎ロッテが名将、金田正一監督の下、1974年に日本一を奪還した。その時の伝説のビジターユニフォームである。日本一になったことから「チャンピオンユニフォーム」としても親しまれている。スカイブルーのベースカラーは当時では珍しかったということだ。BSやCS放送を通してシーズン中のセ・パ12球団の全試合が見られる現在のファンには想像もできないだろう。まさに「リジェンド=伝説」である。試合当日は当然だがファンも同じデザインのレプリカユニフォームを着用し、観戦することになっている。
幕張のQVCマリンスタジアムに到着すると一塁側とライトスタンドはスカイブルーに染まっていた。対する三塁側とレフトスタンドには白地に縦縞のシンプルな東京時代の旧ユニフォームを着用した日ハムファンで溢れている。球場中から熱気がムンムン伝わってくる。この日の試合は今季初先発のロッテ松永が好投し、ゲームを作った。そしてマリンガン打線も好調、うまくつながり8-2と千葉ロッテが快勝した。後日、ブログにのっていたのだが、このゲームをテレビで観戦した川崎球場時代からのロッテファンは涙が出るほど喜んだという…なんせ「テレビでは見られないロッテオリオンズ」だったんだからねぇ。川崎のロッテファンのみなさん、今年の千葉ロッテマリーンズは何かが違います。後半戦、首位奪還に向かい、まだまだ熱いゲームを続けまっせ!! どうか、シーズン終了までお見逃しなく。画像はトップが旧ロッテオリオンズのレプリカユニを着用した僕。下はこの日の球場全景、ロッテ先発の松永昴大投手、勝利してベンチにもどるロッテナイン。