13日(月)より、大阪の現代アートの画廊、ギャルリ プチボワにて<プチボワ文庫>展が始まった。僕も朝から成田空港に向かい大阪へと出発した。この時期、国内便の飛行機は格安のチケットがあり、なんとJR新幹線の半額以下となっている。
フライト時間は50分弱、あっと言う間に関西空港に到着する。空港内のレストランで昼食を済ませJRと地下鉄を乗り継いで「心斎橋」まで移動。空港からここまでは一時間ほどかかっている。先に今晩の宿であるホテルにチェックインを済ませてから地下鉄「西大橋」駅近くのギャラリーへと向かう。生れながらの方向音痴。いつものことだが地下鉄の出口を出てから自力で歩き始めたのだが、どうやら逆方向に向かっていた。レンタルビデオショップのお兄さんにDMの地図を見せ行き方を指示してもらう。
午後3時過ぎにようやく会場に到着するとすでに今回の企画者である柄澤齋さん、出品作家3-4名が先にいらしていた。挨拶もそこそこギャラリーのSさん母娘を紹介していただく。人当たりが柔らかく上品で明るい方だった。落ち着いて会場を見渡すとそこには普段の版画や絵画のグループ展とは異なる状景が広がっていた。アクリル板で制作された展示ボックスの中に所狭しと並んでいるのは、15名の参加版画家によるオリジナルのブック・カバー作品の数々だった。紙に摺られた版画をそのままカバー仕立てにしたもの、版画をコラージュして制作したもの、文学作品をイメージし直接ドローイングされたもの、そして凝りに凝ってオブジェのように仕立てた作品もある。一人が愛読する文庫本の中から3冊を選び制作しているので合計で45点の「オリジナル文庫本」が並んだわけだが、数もそうだが額装された版画にはない独特の雰囲気を作っていて、ある種の迫力さえ感じることができた。さらに壁面に目を移すと額装された版画作品が40点あまり。カバーとの合計が80点強となっていてギャラリーというよりも、さながら小さな博物館のような印象を持った。
午後遅く夕方近くになってくると他の参加作家も次々に到着、ギャラリーのお客さんやコレクターの方々、地元関西の版画家も来廊し会場は賑やかになってきた。あっと言う間に閉廊のお時間。オープニングの「祝い会」会場である隣接する鉄板焼きレストランに移動する。ここでギャラリスト、出品作家、コレクター、地元作家の親睦会となる。柄澤さんは別としてほとんどの出品作家がほぼ僕の年齢前後の人たちで、行ってみれば同じ世代。かなり久しぶりに会う人もいたが、昔話にも花が咲いた。
楽しい時間はすぐ過ぎる。このメンバーである。「せっかく大阪まで来たのだからもう一軒行こう!」ということになり心斎橋の夜の街をぶらぶらと歩き始めた。なにやら怪しげな呼び込みの大阪のお兄さん、お姉さんの誘惑を横目にようやく見つけた大衆酒場。階段を下りて中に入ってみると家庭的な雰囲気の店だった。壁にはなんとプロ野球の「横浜ベイスターズ」の応援タオルが飾ってありベイスターズやスワローズの選手のサインがマジックでたくさん書かれていた。誰言うともなく「この大阪のど真ん中、〇神タイガースの本拠地でだいじょうぶなの!?商売になるの?」という声が聴かれ余計な心配をしてしまうのだった。
最後は柄澤さんから、「この展覧会の東京巡回展を考えているんだけど、どこか書物と絡めた良い会場はないか。みんなの意見を聞きたい」ということで話し合いになる。いろいろと建設的な意見が出された中で候補地がいくつか上がった頃、すでに時間は夜中の11時を過ぎていた。良い子はもう寝る時間。けっこう飲んで酔った体を励ましつつ外に出ると3月だというのに外の空気はまだ冷たい。みんなに東京での再開を誓って握手をしてからトボトボと宿に向かうのでした。
今回、充実した企画展にお誘いいただいた柄澤齋さん、ギャルリ プチボワのSさん母娘、そして出品した版画家仲間に感謝します。
展覧会は3月25日(土)まで、ご興味のある方、京阪神地域の本好き、版画好きの方々、詳細は以下アドレスを検索してください。
ギャルリ プチボワ GALERIE petit bois http://petitbois.mond.jp
画像はトップが会場全体のようす。下が向かって左から展覧会の看板、企画者である柄澤齋さんのカバー作品、僕のカバー作品3点、会場の様子3カット。
フライト時間は50分弱、あっと言う間に関西空港に到着する。空港内のレストランで昼食を済ませJRと地下鉄を乗り継いで「心斎橋」まで移動。空港からここまでは一時間ほどかかっている。先に今晩の宿であるホテルにチェックインを済ませてから地下鉄「西大橋」駅近くのギャラリーへと向かう。生れながらの方向音痴。いつものことだが地下鉄の出口を出てから自力で歩き始めたのだが、どうやら逆方向に向かっていた。レンタルビデオショップのお兄さんにDMの地図を見せ行き方を指示してもらう。
午後3時過ぎにようやく会場に到着するとすでに今回の企画者である柄澤齋さん、出品作家3-4名が先にいらしていた。挨拶もそこそこギャラリーのSさん母娘を紹介していただく。人当たりが柔らかく上品で明るい方だった。落ち着いて会場を見渡すとそこには普段の版画や絵画のグループ展とは異なる状景が広がっていた。アクリル板で制作された展示ボックスの中に所狭しと並んでいるのは、15名の参加版画家によるオリジナルのブック・カバー作品の数々だった。紙に摺られた版画をそのままカバー仕立てにしたもの、版画をコラージュして制作したもの、文学作品をイメージし直接ドローイングされたもの、そして凝りに凝ってオブジェのように仕立てた作品もある。一人が愛読する文庫本の中から3冊を選び制作しているので合計で45点の「オリジナル文庫本」が並んだわけだが、数もそうだが額装された版画にはない独特の雰囲気を作っていて、ある種の迫力さえ感じることができた。さらに壁面に目を移すと額装された版画作品が40点あまり。カバーとの合計が80点強となっていてギャラリーというよりも、さながら小さな博物館のような印象を持った。
午後遅く夕方近くになってくると他の参加作家も次々に到着、ギャラリーのお客さんやコレクターの方々、地元関西の版画家も来廊し会場は賑やかになってきた。あっと言う間に閉廊のお時間。オープニングの「祝い会」会場である隣接する鉄板焼きレストランに移動する。ここでギャラリスト、出品作家、コレクター、地元作家の親睦会となる。柄澤さんは別としてほとんどの出品作家がほぼ僕の年齢前後の人たちで、行ってみれば同じ世代。かなり久しぶりに会う人もいたが、昔話にも花が咲いた。
楽しい時間はすぐ過ぎる。このメンバーである。「せっかく大阪まで来たのだからもう一軒行こう!」ということになり心斎橋の夜の街をぶらぶらと歩き始めた。なにやら怪しげな呼び込みの大阪のお兄さん、お姉さんの誘惑を横目にようやく見つけた大衆酒場。階段を下りて中に入ってみると家庭的な雰囲気の店だった。壁にはなんとプロ野球の「横浜ベイスターズ」の応援タオルが飾ってありベイスターズやスワローズの選手のサインがマジックでたくさん書かれていた。誰言うともなく「この大阪のど真ん中、〇神タイガースの本拠地でだいじょうぶなの!?商売になるの?」という声が聴かれ余計な心配をしてしまうのだった。
最後は柄澤さんから、「この展覧会の東京巡回展を考えているんだけど、どこか書物と絡めた良い会場はないか。みんなの意見を聞きたい」ということで話し合いになる。いろいろと建設的な意見が出された中で候補地がいくつか上がった頃、すでに時間は夜中の11時を過ぎていた。良い子はもう寝る時間。けっこう飲んで酔った体を励ましつつ外に出ると3月だというのに外の空気はまだ冷たい。みんなに東京での再開を誓って握手をしてからトボトボと宿に向かうのでした。
今回、充実した企画展にお誘いいただいた柄澤齋さん、ギャルリ プチボワのSさん母娘、そして出品した版画家仲間に感謝します。
展覧会は3月25日(土)まで、ご興味のある方、京阪神地域の本好き、版画好きの方々、詳細は以下アドレスを検索してください。
ギャルリ プチボワ GALERIE petit bois http://petitbois.mond.jp
画像はトップが会場全体のようす。下が向かって左から展覧会の看板、企画者である柄澤齋さんのカバー作品、僕のカバー作品3点、会場の様子3カット。