長島充-工房通信-THE STUDIO DIARY OF Mitsuru NAGASHIMA

画家・版画家、長島充のブログです。日々の創作活動や工房周辺でのできごとなどを中心に更新していきます。

403. 鉛筆画『大鴉・おおがらす』を制作する。

2020-04-19 19:01:38 | 絵画・素描
久々の投稿になる。新型コロナウィルスが世界中に蔓延する中、何かブログをジックリと投稿するという気が起きずにここまで来てしまった。今回は先月から今月にかけて制作している鉛筆画の話題。

鉛筆で絵を描くというと一般的にはデッサンやクロッキーといったラフな素描を連想する人が多いかも知れない。ところが最近では1つの独立した絵画・ドローイングのジャンルとして捕らえ制作する画家、特に洋画系の画家が増えている。つまり素描の延長としてというよりも『鉛筆画』なのである。

現在僕が制作しているのはアメリカの詩人、E.A.ポーの物語詩からイメージした『大鴉・おおがらす』というタイトルをつけた鉛筆画である。実はこの作品は今月23日から東京の画廊で開催予定だった鉛筆画のグループ展に出品予定だったのだが、新型コロナウィルスの都内での蔓延、感染者増大の状況の中、会期が9月に延期となってしまったのである。なので制作しているというよりも制作していたと言うのが正しい。これまでに僕はこのグループ展に限らず他に2つのグループ展と一つのイベントが中止あるいは延期となっている。
僕だけではなく現在、画家や版画家の友人、知人の個展やグループ展の多くが中止、延期となってしまっている。この他、アート関係では美術館での企画展なども同様の状況となってしまっている。さらに言えばアートだけではなく音楽関係なども同様でライヴハウスや音楽ホールなどが閉鎖せざるを得ない状況でほとんどの音楽家が演奏活動やイベントの中止、あるいは延期となってしまっているのである。

まぁ、TVのワールド・ニュースやネットから流れてくる情報を毎日観ていても、人類の全てが初めて経験するウィルス危機なのであるから国、人種、職種を限らず厳しい状況となっているのは仕方がない。ここは世界中がひたすら「辛抱」の時期なのである。今月7日に日本政府から発出された「非常事態宣言」でも可能な限り家から出ない、他県に移動しない、他者と接しないようにすること等、自粛が要請されている。

しかし我々画家、版画家、彫刻家、陶芸家等の造形作家は「モノ作り」が仕事なのである。その手を休めるわけにはいかない。僕自身も今年の秋に個展、来年は作品展示を含めたイベント等も予定している。ただ、造形作家は普段から引き籠もりは得意なのである。と、言うよりも引き籠らなければ作品を生み出すことはできない。厳しい状況ではあるが、このことを前向きに捉え、むしろ普段よりも集中力が出せる時、徹底的に引き籠ることに覚悟を決めた。画像の鉛筆画をはじめ、これから先は毎日コロナの収束を祈りながら絵画や版画作品の創造と制作に集中することにしよう。そう考えることにしている。

※画像はトップが鉛筆画『大鴉・おおがらす』を制作しているところ。下が制作に使用しているいる各種ホルダー鉛筆。



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1 コメント

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いつもお立ち寄りいただきありがとうございます。 (uccello)
2020-04-25 16:54:02
ブロガーのみなさん、いつもマイブログにお立ち寄りいただきありがとうございます。
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