旭川始発の宗谷本線の普通列車で出発。
今日はいよいよ、鉄路の最北端を目指す!
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列車は塩狩峠を越えてひたすら北上していく。
旭川を出てしばらくは田んぼの中を走っていくが、かつて「北海道最後の長大ローカル線」である深名線が分岐していた名寄駅を過ぎるといよいよ最果て感が高まってくる。
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車窓には天塩川が寄り添う。
冬季には地吹雪が吹き荒れる日本の極北の地だが、この区間の風景は何故か灼熱のベトナム・中国国境の熱帯気候地帯を行くラオカイ線を思い起こさせる。
このまま一気に最北端の稚内まで駆け抜けろ!
と思ったが、そういう訳にも行かない。今日中に札幌以南まで戻らないと、夏季休暇中に熊本へ戻れなくなるのだ。勤め人のつらいところである。
宗谷本線のダイヤを吟味したが、やはり只でさえ運行本数が希薄な区間なので終着駅稚内到達は不可能と判明した。
という訳で、最北端の駅まであと3駅というところで泣く泣く列車を降り、行き違う上り列車を待つ。
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稚内へ向かって去っていく列車。
「ああ、終着駅までもう少しだったのに…」
降り立った勇知駅は稚内の3つ手前。
小さな集落の中。
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駅前広場。
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車掌車を改造した小さな待合室。
地元の方の心づくしの座布団、そして駅ノート。
正統派の「北海道の田舎の駅」の佇まい。
つい学生時代の性分が出て「お、この駅はステビー(駅寝)しやすそうだ」とか思ってしまう。
稚内には到達できなかったが、初めて降りた小さな駅の滞在を楽しんだ。
最後に駅ノートに記帳して、「さあ、旅の目的は済んだ…帰ろう!」
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明日は北海道を離れる。
北海道で見る最後の夕陽に旅愁と安らぎを感じつつ、気ままに普通列車を乗り継いで南下していく。
当日中の乗り継ぎ列車がなくなった東室蘭で、この日の行動は終了。
(つづく)
今日はいよいよ、鉄路の最北端を目指す!
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列車は塩狩峠を越えてひたすら北上していく。
旭川を出てしばらくは田んぼの中を走っていくが、かつて「北海道最後の長大ローカル線」である深名線が分岐していた名寄駅を過ぎるといよいよ最果て感が高まってくる。
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車窓には天塩川が寄り添う。
冬季には地吹雪が吹き荒れる日本の極北の地だが、この区間の風景は何故か灼熱のベトナム・中国国境の熱帯気候地帯を行くラオカイ線を思い起こさせる。
このまま一気に最北端の稚内まで駆け抜けろ!
と思ったが、そういう訳にも行かない。今日中に札幌以南まで戻らないと、夏季休暇中に熊本へ戻れなくなるのだ。勤め人のつらいところである。
宗谷本線のダイヤを吟味したが、やはり只でさえ運行本数が希薄な区間なので終着駅稚内到達は不可能と判明した。
という訳で、最北端の駅まであと3駅というところで泣く泣く列車を降り、行き違う上り列車を待つ。
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稚内へ向かって去っていく列車。
「ああ、終着駅までもう少しだったのに…」
降り立った勇知駅は稚内の3つ手前。
小さな集落の中。
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駅前広場。
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車掌車を改造した小さな待合室。
地元の方の心づくしの座布団、そして駅ノート。
正統派の「北海道の田舎の駅」の佇まい。
つい学生時代の性分が出て「お、この駅はステビー(駅寝)しやすそうだ」とか思ってしまう。
稚内には到達できなかったが、初めて降りた小さな駅の滞在を楽しんだ。
最後に駅ノートに記帳して、「さあ、旅の目的は済んだ…帰ろう!」
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明日は北海道を離れる。
北海道で見る最後の夕陽に旅愁と安らぎを感じつつ、気ままに普通列車を乗り継いで南下していく。
当日中の乗り継ぎ列車がなくなった東室蘭で、この日の行動は終了。
(つづく)