宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

予備設計が完了! スペースプレーン実証機“XS-1”

2014年09月01日 | スペースプレーン
ノースロップ・グラマンと
スケールド・コンポジッツ、ヴァージン・ギャラクティックの3社が、
アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)のスペースプレーン構想、
“XS-1”実証機開発に向けた予備設計を完了したことを発表しました。

DARPAでは、これまでの使い捨て型ロケットに代わる、
より迅速に、そして安く人工衛星を打ち上げる手段の開発を目指し、
スペースプレーンの研究を進めてきました。

そのための実験機として、
“XS-1”と名付けられた機体の開発計画を立ち上げ、
アメリカの航空宇宙企業に提案を呼び掛けていたんですねー

そして今年の7月15日のことです、
DARPAは、その提案の中からボーイング社とブルー・オリジン社のチームと、
マステン・スペース・システムズ社とコア社のチーム、
最後にノースロップ・グラマン社とヴァージン・ギャラクティック社のチームに対して、
資金提供を行うことを発表します。

これまでにボーイング社とマステン社はイメージ図を公開していて、
ノースロップ・グラマン社が最後になっていたんですねー

ノースロップ・グラマン社のチームには、
同社の子会社のスケールド・コンポジッツ社も参加していて、
商用宇宙船“スペースシップ1”や“スペースシップ2”の開発で培われた技術が、
活かされることになります。

また、間もなく宇宙旅行の商用運航を開始するヴァージン・ギャラクティックが、
運用の支援を行うそうです。

また、ノースロップ・グラマン社自身も、
無人偵察機“グローバル・ホーク”を開発した実績があり、
自律飛行システムを開発する能力は折り紙付きなんですねー

“XS-1”のゴールは、
第1段が、マッハ10以上の極超音速飛行ができるスペースプレーンで、
第2段が、そこから発射される約1.3トン~2.2トンほどの衛星を、
地球周回軌道に送り込むことにあります。

さらに、1回の飛行あたりのコストは約5億年未満で、
スペースプレーンは10日に10回の飛行が行えることが条件になっています。

今回選ばれた3組の企業は、
3900万ンドルの費用で、13か月をかけて実証機を開発することになります。

DARPAでは今後、2015年の終わりまでに、
この3チームの提案の中から1つを選択し、
その後、本格的な開発を始めることになります。

そして打ち上げは2018年を目指しているんですねー