赤外線天文衛星“スピッツァー”の観測で、
星の周囲のダストが、爆発的に増加するようすがとらえられました。
2つの岩石天体の大規模衝突が原因とみられていて、
地球のような岩石惑星が作られる途上での、
重要な過程をリアルタイムに観測した初めての例になるんですねー
“スピッツァー”がとらえたのは、
ほ座の方向約1200光年彼方にある
若い恒星“ID 8”。
この恒星の周囲にあるダストの量を、
2012年5月から調べていました。
そして、この恒星が昼間の空にあった、
2012年8月~2013年1月に観測を中断し、2013年1月に観測を再開したところ、
ダストの量が中断前と比べて劇的に増加していたんですねー
この突然のダストの増加は、
2つの巨大な小惑星が衝突したためだと考えられています。
観測により、
衝突によって細かな砂粒くらいの粒子が雲を作り、
その後、粒子同士が衝突を繰り返して、さらに細かくなり、
ゆっくりと恒星から離れていったようすも分かってきました。
これまでの観測でも、
小規模の衝突によるとみられる、ダストの増減は観測されていたのですが、
大衝突の前後で観測データが得られたのは、今回が初めてのことになります。
地球のような岩石惑星は、
若い恒星(地球にとっての太陽)を周回するケイ素などのダストが、
衝突や合体を繰り返しながら成長し、約1億年かけて作られるようです。
今回の結果は、私たちの住んでいる地球のような岩石惑星が、
作られる過程で起こる劇的な現象を、初めてリアルタイムに観測したものになります。
“ID 8”のダスト量を今後も継続して観測し、
この星や他の星で、こうした大規模な衝突が起こる頻度を探るそうですよ。
星の周囲のダストが、爆発的に増加するようすがとらえられました。
今回の観測データから推察される、小惑星の衝突のイメージ図。 直径100~1000キロの小惑星が、 さらに大きな小惑星に秒速15~18キロで衝突して、砕け散ったと計算されている。 |
2つの岩石天体の大規模衝突が原因とみられていて、
地球のような岩石惑星が作られる途上での、
重要な過程をリアルタイムに観測した初めての例になるんですねー
恒星“ID 8”は、 ほ座の散開星団“NGC 2547”(左下付近)に 属する比較的軽く暗い星。 |
ほ座の方向約1200光年彼方にある
若い恒星“ID 8”。
この恒星の周囲にあるダストの量を、
2012年5月から調べていました。
そして、この恒星が昼間の空にあった、
2012年8月~2013年1月に観測を中断し、2013年1月に観測を再開したところ、
ダストの量が中断前と比べて劇的に増加していたんですねー
この突然のダストの増加は、
2つの巨大な小惑星が衝突したためだと考えられています。
観測により、
衝突によって細かな砂粒くらいの粒子が雲を作り、
その後、粒子同士が衝突を繰り返して、さらに細かくなり、
ゆっくりと恒星から離れていったようすも分かってきました。
ダストが放射する赤外線の強度。 ダスト急増以降の周期的な増減は、 ダストの雲の公転により、地球から見える部分が変化するので、 長期的な減少は、ダストが衝突を繰り返してさらに細かくなり、 恒星から離れていくためと考えられている。 |
これまでの観測でも、
小規模の衝突によるとみられる、ダストの増減は観測されていたのですが、
大衝突の前後で観測データが得られたのは、今回が初めてのことになります。
地球のような岩石惑星は、
若い恒星(地球にとっての太陽)を周回するケイ素などのダストが、
衝突や合体を繰り返しながら成長し、約1億年かけて作られるようです。
今回の結果は、私たちの住んでいる地球のような岩石惑星が、
作られる過程で起こる劇的な現象を、初めてリアルタイムに観測したものになります。
“ID 8”のダスト量を今後も継続して観測し、
この星や他の星で、こうした大規模な衝突が起こる頻度を探るそうですよ。