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探査機“ニューホライズンズ”、海王星軌道を超えて冥王星へ

2014年09月06日 | 冥王星の探査
1989年8月25日、NASAの探査機“ボイジャー2号”が、
海王星の近くを通過、史上初の探査を行いました。

それからちょうど25年目の2014年8月25日、
今度は、冥王星の探査を目指して旅を続けている、
NASAの探査機“ニューホライズンズ”が海王星の軌道を超えたんですねー

“ニューホライズンズ”は来年7月の冥王星最接近に向けて、
いよいよ太陽系外縁に乗り出すことになります。
NASAの探査機“ニューホライズンズ”
約40億キロ彼方の海王星(画像中央)。
左上にかすかにトリトンが見える。

NASAの探査機“ニューホライズンズ”が出発したのは、2006年1月のことでした。
そのころ冥王星はまだ惑星の地位にあったんですねー

このたびアメリカの月惑星研究所では、
“ボイジャー2号”が撮影した画像データを元に、
海王星の衛星トリトンの地表を、
よりくっきりと再現した画像を作成しています。
新たに復元されたトリトンの画像。
1989年8月25日に“ボイジャー2号”が、約4万キロの距離から撮影したもの。
北半球の大部分が夜を迎えていたので、主に南半球が写っている。

復元画像は、
1ピクセルあたり600メートルの高解像度で、
地形をよりくっきりと映し出し、
色はコントラストを高めながら、
自然に近い印象になっています。

直径が約2700キロのトリトンは、
太陽系外縁天体だったものが海王星の重力で捕まって、
衛星になったと考えられています。

内部の密度や表面の組成など、冥王星と共通点が多いのですが、
海王星の重力による潮汐変形で、
内部に熱が発生している点が大きく異なるんですねー

この熱により、“ボイジャー2号”が観測した氷火山などの地形が、
作られたのかもしれません。

2つの天体の異なる歴史が、
どのような違いを生んだのか? あるいは共通点があるのか?
冥王星観測との比較で、この画像が役立てられることになります。

“ニューホライズンズ”が冥王星のそばを通過し、
史上初の探査を行うのは2015年7月14日になるようです。

これまで探査機による詳細な探査が行われたことがない、
最後の太陽系惑星であった冥王星と、その衛星カロンの近くを通過し、
観測を行うことになるんですねー