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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

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祝 打ち上げ26周年! 地球低軌道に浮かぶハッブル宇宙望遠鏡

2016年05月07日 | 宇宙 space
4月26日にハッブル宇宙望遠鏡が、打ち上げから26年目を迎えたんですねー

記念日のお祝いとして公開されたのは、
宇宙に浮かぶ巨大な泡“バブル星雲”の画像でした。


26周年で選ばれた天体

ハッブル宇宙望遠鏡は1990年4月24日、
スペースシャトル“ディスカバリー”に搭載され打ち上げられました。

以降、毎年その記念日を祝うために、
ハッブル宇宙望遠鏡は観測時間の一部をさいて、
特別に選ばれた天体の目を見張るような姿をとらえてきたんですねー

26周年となる今年の記念日を祝うために選ばれた天体は、
カシオペア座の方向8000光年の距離に位置する“バブル星雲(NGC 7635)”。

星雲中に存在するまばゆい星の光によって、
周囲に広がるガスやチリの雲が明るく照らし出されているのが分かりますね。
バブル星雲“NGC 7635”


泡が広がる星雲

これまでもハッブル宇宙望遠鏡が“バブル星雲”を観測したことはありました。

でも、以前は星雲の一部をとらえただけ。

今回は広視野カメラ3(WFC3)で撮影した4枚の画像を合成、
星雲の全体像が初めて一枚の画像に収められています。

画像から分かるのは、
“バブル星雲”がほぼ左右対称な球殻構造をしていること。

この構造を作ったのは、
画像中央の左側に見える明るい星“SAO 20575”の強力な恒星風のようです。

“SAO 20575”の質量は太陽の10倍から20倍ほどあり、
その恒星風の影響で周囲の物質が広がって、泡のような構造が出来たんですねー


謎のメカニズム

その泡構造が広がるのを押しとどめようとしているのが、
星を取り囲む巨大な分子雲で、星からの強力な紫外線放射によって輝いています。

でも、すでに直径約10光年にまで広がった泡は、
時速10万キロ以上もの恒星風の圧力によって膨らみ続けることに…

また、この星が“バブル星雲”の中心に位置していないことも面白い特徴といえます。

なぜ星が中心にないのか?

この謎については議論の的になっていて、
中心にないにもかかわらず星雲がほぼ対称形をしているのは、
どのようなメカニズムが働いているのでしょうか。

さらに、この星が作り出すカラフルな泡もメカニズムは分かっていないんですねー


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