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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

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ドラゴン宇宙船が帰還! おみやげは有人火星探査に役立つサンプル

2016年05月23日 | 宇宙へ!(民間企業の挑戦)
補給ミッションを終えたドラゴン宇宙船が、
国際宇宙ステーションから切り離されました。

ドラゴン宇宙船はパラシュートを使い、東部時間の14時51分に太平洋に着水。
そう無事地球に帰還したんですねー


実験試料の回収

国際宇宙ステーションへの補給を終えたドラゴン宇宙船は、
約1か月間ステーションにドッキングして地球を回っていました。

他の補給船は国際宇宙ステーションへ補給物資を送り届けると、
ステーション内で発生したゴミなどが搭載され大気圏へと降下し、
燃え尽きる運命にあります。

でもドラゴン宇宙船は大気圏再突入能力を備えているので、
実験試料の回収にも使用出来るんですねー

今回搭載されたのは、
スコット・ケリー宇宙飛行士による生物学的なサンプル資料。

ケリー宇宙飛行士は340日間という長期間、
「微重力下における人体への影響」を調べるためにステーションに滞在していたので、
そのサンプルが地球に帰還したことになります。

またケリー宇宙飛行士は、
国際宇宙ステーションでの滞在期間中に、身長が5センチも伸びたそうです。

カナダアーム2という作業のアームで切り離されたドラゴン宇宙船は、
スラスタ-を3回噴射し、国際宇宙ステーションから離脱。

単独飛行を行った後、再度スラスターを噴射し軌道速度を落としていきます。

そして、非与圧部のトランクと太陽電池パドルを投棄してから、
大気圏へ再突入しています。


有人火星ミッション

ドラゴン宇宙船は、将来宇宙飛行士が乗船した状態では、
逆噴射による着陸も想定されています。

また2018年の無人火星探査の際も、逆噴射での着陸が予定されているんですねー

今後、ドラゴン補給船はカリフォルニアのロングビーチに運ばれ、
サンプル資料などが取りだされることになります。

回収された「微重力下における人体への影響」のサンプルは、
将来の有人火星探査ミッションなどにおいても役立つはずです。

宇宙空間で健康にミッションを遂行するヒントが得られると、
火星探査など長期ミッション実現へ一歩近づくことになりますね。


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