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日本も月面探査へ! 2019年打ち上げの探査機は三菱電機が製造

2016年05月25日 | 月の探査
月面探査というとアメリカやロシア、そして中国が進めていて、
日本は遅れているイメージがありますよねー

でも、そんな状況ももうすぐ変わりそうです。

18日の日本経済新聞によると、
三菱電機が日本初の月面探査機の製造を受注したそうです。
打ち上げ予定は2019年になります。

JAXAは以前から、
無人月探査機“SLIM(Smart Lander for Investigating Moopn)”を、
2019年度の後半に打ち上げると発表していました。

“SLIM”というのは、
「小型軽量な探査機システム」と「重力天体への高精度着陸技術」の、
2つの実現を目指す工学実験。

これらの技術を小型探査機による月面着陸によって実証する計画です。

無人機の月面着陸は、
これまでに旧ソ連やアメリカ、中国が成功しているのですが、
目標地点に対しての誤差は数キロもありました。

それを“SLIM”は、
将来の惑星探査も視野に入れて誤差を100メートルまで縮め、
ピンポイントで目標地点への軟着陸を目指します。


周回観測から月面探査へ

日本の月探査は、2007年に打ち上げられ、
月を周回観測した月周回衛星“かぐや”以来になります。

“かぐや”は月面に縦穴を見つけていて、
縦穴は月内部を探る手がかりになると同時に、
将来の有人探査の際には基地になる可能性もあるそうです。

なので“SLIM”はこの縦穴への着陸も視野に入れています。

小惑星探査機“はやぶさ”が小惑星イトカワに着陸したのが2005年、
小惑星の重力は微小なのに対して、月には地球の6分の1程度の重力があります。

今回の月着陸は、この重力を制御できるかが成功へのカギになるのかもしれません。

“SLIM”の打ち上げには、
国産の固体燃料ロケット“イプシロン”が使われるようですよ。


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