すばる望遠鏡が、
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の姿を「偶然」とらえた画像が公開されました。
視野の広い、
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ“ハイパー・シュプリーム・カム(HSC)”が、
この彗星を撮影したそうです。
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、太陽を6.57年の周期で公転する短周期彗星です。
2014年には、ヨーロッパ宇宙機関の探査機“ロゼッタ”が到達し、
周囲を飛行しながら調査が行われました。
さらに“ロゼッタ”から分離した降下機“フィラエ”が着陸したことで、
有名になった彗星でもあるんですねー
これが人類史上初の彗星への着陸になりました。
偶然とらえた画像
観測当時にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星がいたのは、
地球から2億キロほど離れた火星軌道と木星軌道の中間付近。
実は、この時のすばる望遠鏡の観測ターゲットは、
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星ではありませんでした。
すばる望遠鏡が本来狙っていたのは、
しし座の方向1億8000万光年彼方の銀河群“HCG 59(ヒクソン・コンパクト銀河群59)”。
彗星は日々天球上を移動しているので、
ちょうど銀河群“HCG 59”の近くにあるときに観測が行われることに…
“ハイパー・シュプリーム・カム”の視野は広いので、偶然写り込んだという訳です。
観測は、今年から取り入れられた“キュー観測”というシステムによって、
この日この時刻に、たまたま行われたものでした。
“キュー観測”というのはは、天候・空の条件や採択課題の優先度などを考慮して、
その夜の観測天体・天域をリストの中から柔軟に選びながら進める観測方法です。
ただ、“HCG 59”の優先度は低かったんですねー
なので、当初別の観測が行われる予定でした。
ところが、当夜は薄曇りで観測条件が悪かったので、
雲の影響を受けにくい“HCG 59”観測の優先度は上がることになります。
この日は“キュー観測”導入初日。
とらえられたこの画像には、明るいコマに加えて、
長いダストトレイルもはっきりと写っていました。
天候が悪く、優先度が低い観測なので、
銀河群が観測されていただけで十分なはずなのに、
その中にこんな「おまけ」まで写っていたんですねー
さらに、この偶然得られた画像から、
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星のまだ知られていない何かが、
分かるかもしれないそうです。
こちらの記事もどうぞ ⇒ チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星表面の氷は水と確認
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の姿を「偶然」とらえた画像が公開されました。
視野の広い、
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ“ハイパー・シュプリーム・カム(HSC)”が、
この彗星を撮影したそうです。
超広視野主焦点カメラの視野に入り込んだチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星。 |
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、太陽を6.57年の周期で公転する短周期彗星です。
2014年には、ヨーロッパ宇宙機関の探査機“ロゼッタ”が到達し、
周囲を飛行しながら調査が行われました。
さらに“ロゼッタ”から分離した降下機“フィラエ”が着陸したことで、
有名になった彗星でもあるんですねー
これが人類史上初の彗星への着陸になりました。
偶然とらえた画像
観測当時にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星がいたのは、
地球から2億キロほど離れた火星軌道と木星軌道の中間付近。
実は、この時のすばる望遠鏡の観測ターゲットは、
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星ではありませんでした。
すばる望遠鏡が本来狙っていたのは、
しし座の方向1億8000万光年彼方の銀河群“HCG 59(ヒクソン・コンパクト銀河群59)”。
彗星は日々天球上を移動しているので、
ちょうど銀河群“HCG 59”の近くにあるときに観測が行われることに…
“ハイパー・シュプリーム・カム”の視野は広いので、偶然写り込んだという訳です。
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(下)。 2016年3月8日 ハワイ時間の02:40~03:50ごろに撮影。 左の明るい部分がコマで右斜め下に伸びるのがダストの尾。 中央を左右に横切っているのがダストトレイル。 |
観測は、今年から取り入れられた“キュー観測”というシステムによって、
この日この時刻に、たまたま行われたものでした。
“キュー観測”というのはは、天候・空の条件や採択課題の優先度などを考慮して、
その夜の観測天体・天域をリストの中から柔軟に選びながら進める観測方法です。
ただ、“HCG 59”の優先度は低かったんですねー
なので、当初別の観測が行われる予定でした。
ところが、当夜は薄曇りで観測条件が悪かったので、
雲の影響を受けにくい“HCG 59”観測の優先度は上がることになります。
この日は“キュー観測”導入初日。
とらえられたこの画像には、明るいコマに加えて、
長いダストトレイルもはっきりと写っていました。
天候が悪く、優先度が低い観測なので、
銀河群が観測されていただけで十分なはずなのに、
その中にこんな「おまけ」まで写っていたんですねー
さらに、この偶然得られた画像から、
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星のまだ知られていない何かが、
分かるかもしれないそうです。
こちらの記事もどうぞ ⇒ チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星表面の氷は水と確認