ベッドパットの話。

　昨日も、家具屋さんで「間違った説明」(爺はそう思うが・・）を受け、「問題のある使い方」をされていたお客様がみえた。　

　その方は、ボックスシーツ（ベッド用のシーツ）をお求めに来られました。以前ベッドを購入する際に「このマットの詰め物（綿・ウレタン・ウール綿など時にはダウン）が大変良いから、ベッドパットは不要である」と言われので、マットにシーツ1枚だけ敷いて寝ていた方である。こんなお客様も意外に多いものだ。

 

 　まず、　ベッドパット（ベッド用の敷きふとん）は何故必要か　という話です。

　人は一晩に特に汗をかかなくても、コップ1杯から2杯（平常時でおよそ400ccといわれる）の汗を発散します。この湿気はどこに行くのか？を考えて欲しいのです。掛けふとんも勿論のこと吸ってくれますが、多くはパジャマと敷き寝具です。

　人間の感覚は変なもので、実は少し蒸れがあると往々に暖かいと錯覚することがあります。冬場特にやわらかく吸湿性の悪い敷き寝具で寝ると、この錯覚に陥り易いようです。ベッドでカビを発生させてしまった方、多くは冬なのです。

　以前、透湿性と吸湿性の話をしました。スプリングマットの場合吸湿性のある素材はほとんど使われていません。精々ウール綿が少しばかり使用されているぐらいです。吸湿性のあるベッドパットを使わないと、水分はマットと床板との間に溜まり、最悪の場合カビが発生します。すのこタイプだからと言って油断はできません。

　また、ベッドマットは20㎝以上の厚みがありますが、中は鋼線と空気です。空気による多少の断熱効果はあるかもしれませんが、熱を溜めるという意味での「保温」はほとんど期待できません。

　つまり、吸湿にとっても、保温にとっても、ベッドだけで事足りるとは言えず、ベッドパットはベッドの補完商品ではなく、一つの重要アイテムだと言えます。

　

　ベッドパットにも、生地・中わたの質量によって、いろんな種類があります。

　例えば、生地には、ブロード・ニット・テンセル・ハニカム・ＰＣＭハニカムなど。「中わた」には、エステル（テトロン）わた・木綿わた・ウール混・ウール100％・テンセル・麻わた（混）などがあります。その他中材として、固わたシートや炭シートなどがあります。

　どれが一番良いか？と聞かれるが、簡単には言えない。人それぞれ体質によって薦めるパットは違うからです。暑がりの方・寒がりの方、ソフトな感触を望まれる方・ハードな感覚の好きな方etc いろいろだからです。

 

　弊店での人気の主なベッドパットを紹介しましょう。 　

①家庭で洗える３層ウール綿入ベッドパット　②綿量2倍の６層ＷＯＯＬ綿入りベッドパット　③加齢臭体臭などが気になる方は炭シート入ＷＯＯＬ綿入りベッドパット　④少し固めで保温力のあるキャメル敷パット　⑤汗かきで頻繁に洗濯をする方にはサーナ（吸汗性ポリエステル+レーヨンの固わた仕様）　　⑥汗をよく摂り冷感もある、テンセル敷パット（生地＆中わた　テンセル100％）　などなど多種多様です。

 　　　

　保温性に優れたこれからのお勧めベッドパット

　①洗える三層ウール敷パット　　②厚さ2倍六層ベッドパット　　　③炭シート入り綿ハニカム付き　　　④キャメル綿入り　

　　　　

　お薦めは、基本的には「中わたWOOL100％」ベッドパットだ。一般家庭での寝環境を考えれば、これが最適だと思います。

 

　いろんなベッドパットがある中で最も使って欲しくないのは、エステル綿100％（化繊わた）のベッドパットです。何故なら、吸湿・保温いずれも効果がほとんど無いからだ。弊店では原則販売はしていません。

　少し話が逸れます。　９月初め睡眠学講座を受講するとて泊まった草津●●ト▼▲ホテル（このホテルだけでなく、ほとんどのビジネスホテル）には、ポリエステルわた入りベッドパットが使われていました。吸湿性がないから使用者の汗がベッドマットにしみ込む、マット自体も吸湿性が無いから最後はマットとフレームの間に溜まりカビなどの原因・結果となる。そこで使われていたのがなんと「防水シーツ」だ。これじゃ、介護施設の寝たきり老人か？はたまた、ラブホテルじゃあるまいに！　と。このホテルＨＰではすごくカッコいいんです。だが、寝具環境では前回泊まったホテルより劣悪といったところです。（写真を撮ったが翌日の睡眠学講座で撮るものが多く、不要なモノを消していたが、誤って一緒に消してしまった。）

　エステル綿（化繊わた）の入ったベッドパットの良い点は何か。（a）安価である(b)洗濯が簡単である。(c)ホコリガ出にくい　大きくはこの3点でしょう。では逆に、良くない点を考えてみると、(d)保温性が悪い (e)吸湿性が悪いの２点である。だが、この２点(d/e)は、快眠のためには妥協したくないところですね。

　前記のベッドパットでいうなら、①②③④は合格点の付けられる「保温性・吸湿性」があります。厚みの違いがあります。硬め柔らかめ好みで選ばれて良いと思います。

　⑤サーナベッドパット⑥テンセルベッドパットは、特に暑がりの方、ほてり症の方、また、一般の方には夏用として使われることをお薦めします。

 

　ベッドパットにもいろんな種類があります。ベッドパットは、軽んじられる事が多いようですが、あなたの体質・寝室環境にあったものをお使い下さい。

　良いベッド（マット）を購入されてもベッドパットに問題があれば、せっかくのマットの良さは半減してしまうでしょう。

 

 

 

 ああ～・・ぐっすり寝たー！

 

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