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5月にアマゾンで購入しツンドクしていたものを、また読み始めました。
今のところ、プロローグ扱いの第1部「別海から来た女」を読み終え、第2部「百日裁判」に突入したところですが、やはり佐野眞一さんの筆が冴えに冴え、「東電OL殺人事件」における被害者・渡邉泰子と同様に、被告人・木嶋佳苗の心の闇を私たちの見やすい形であぶり出しています。タイトルにある「別海」を私は最初、「魔界」とか「異界」のような我々とは違った世界を指した言葉かなと思いましたが、実際は北海道中標津空港から車で40分ほど南下したところにある町でした。そう、別海町は木嶋佳苗の出身地でした。
交際していた男性たちを練炭と睡眠薬で殺害したとされる魔性の女の子ども時代から佐野さんは取材を始めます。別海町のエリート一家に育ちながらも、父親の謎の交通事故死、小学校時代の盗癖(貯金通帳など)、高校の卒業アルバム自己PR(好きな言葉「一期一会」、好きなTV番組「スーパー競馬」、嫌いなタイプ「不潔・貧乏・バカ」)などの闇鍋のようなキーワードで語られる少女時代を丹念に関係者に当たり、生得的なサイコパス的人間がどう出来上がったのかを考察しています。もちろん、木嶋佳苗だけに焦点を当てるのではなく、「木嶋佳苗と交際することになったのは、地縁、血縁といったアナログ世界から外れ、佳苗が紡ぎ出したデジタル圏内に引き寄せられた男ばかりである。」とだまされた男たちも現代社会の縮図であり、我々と何かしらの共通点を持っている点も巧みに描かれています。
第2部の裁判傍聴記録、これからぼちぼち読んでいきます。
今のところ、プロローグ扱いの第1部「別海から来た女」を読み終え、第2部「百日裁判」に突入したところですが、やはり佐野眞一さんの筆が冴えに冴え、「東電OL殺人事件」における被害者・渡邉泰子と同様に、被告人・木嶋佳苗の心の闇を私たちの見やすい形であぶり出しています。タイトルにある「別海」を私は最初、「魔界」とか「異界」のような我々とは違った世界を指した言葉かなと思いましたが、実際は北海道中標津空港から車で40分ほど南下したところにある町でした。そう、別海町は木嶋佳苗の出身地でした。
交際していた男性たちを練炭と睡眠薬で殺害したとされる魔性の女の子ども時代から佐野さんは取材を始めます。別海町のエリート一家に育ちながらも、父親の謎の交通事故死、小学校時代の盗癖(貯金通帳など)、高校の卒業アルバム自己PR(好きな言葉「一期一会」、好きなTV番組「スーパー競馬」、嫌いなタイプ「不潔・貧乏・バカ」)などの闇鍋のようなキーワードで語られる少女時代を丹念に関係者に当たり、生得的なサイコパス的人間がどう出来上がったのかを考察しています。もちろん、木嶋佳苗だけに焦点を当てるのではなく、「木嶋佳苗と交際することになったのは、地縁、血縁といったアナログ世界から外れ、佳苗が紡ぎ出したデジタル圏内に引き寄せられた男ばかりである。」とだまされた男たちも現代社会の縮図であり、我々と何かしらの共通点を持っている点も巧みに描かれています。
第2部の裁判傍聴記録、これからぼちぼち読んでいきます。
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