普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

オバマさんのことを知らない米国民

2008-08-25 16:16:43 | 国際社会

  昨日ウォール・ストリート・ジャーナルで「They're Paying Attention Now」と言う気になる社説を見たので紹介する。(括弧内の黒字は私の付記)

[オバマさんのことを良く知らない米国民]
 
今も実際の選挙戦があっているのか知らないが、世論調査によるとジョン・マケインの支持率が上がる一方、バラク・オバマの支持率が下がっている。
 私たち選挙民がオバマさんが米国で有名になったのは08年の冬からに過ぎなかったことを思い出すのは辛いことだ!
 米国民は彼に逢ったのは僅か6カ月前に過ぎない!
 彼が03年から04年にかけて、政界の新星として頭角を表し始めたとき、選挙民は彼に始めてインタビューをし、またはその記事を読んだだけだ。 (実際に逢った人は殆どいない。)
 彼らは今オバマさんを知っている、そして皆彼に依然として夢中だ。
 それが今彼らが見ているオバマさんだ。
 彼は魅力的で知的な人の興味をそそる人だが、どんなカテゴリーに入る人かを知るには難しい人だ。
 彼は将軍か?いやなにも軍に関する経歴はない。
 優れたビジネスマンか?いや彼は実務についた経験は一度もない。
 彼は有名人か?いや彼は新人で、それも普通の有名人だ。
 長い経験のある南部の州の知事か?いやコミュニティーのまとめ役だ(それって何だ)、それから弁護士(ブー)、州議会議員(それなら私の従兄弟もやっている)、そして上院議員だ(4年にもならない)。 (括弧内の記述は原文のまま)
 彼が当てはまる既存の(政治家の)カテゴリーは何もない。
 それに加えてすり切れるほど言いふらされた、 (彼の師の)ジェラマイア・ライト牧師 問題 
、メディアのお気に入りであること、密かに語られるイスラム信者の噂、そして今週は妊娠中絶の話がある。
 それは(彼にとって)大きな打撃になったし、 (今後の選挙の)情勢に変化をもたらすだろう。
 彼のユニークさと一度得た大きなパワーは今では大きな問題となっている。
 その一方では私たちが知っているマケインさんがいる。
 彼は昔の戦争の捕虜、上院議員、言葉にとげのある、いつもいらいらしているジョン・マケインだ。

[私の意見]
 欧米人の特徴で、その主張を通すために大袈裟に書く事が多いので、少し割り引いて読む必要があるが、著者の言う様に米国の人達が、彼の演説だけで彼の本質を知らないまま大統領を選ぶとしたら、日本に取っても大きな問題になるかも知れない。
 何故なら日本は日米同盟で米国から日本を護って貰っていることと、日本経済が大きく米国に依存しているからだ。
 元の内閣安全保障室長だった佐々淳行さんは、そのホームページ
で、
 これまでも日米間の問題にまっすぐ向き合ってきた親日派のマケイン氏のような人物と、中国重視で日本に無関心なヒラリー・オバマ両氏のような人物、誰が日本の国益に合致するか、わが国の米国大統領選報道もこのような視点で行ってほしいものです。
 と書いている。

米国から振り回されてきた日本
 日本はブッシュさんのお蔭で、米国から随分振り回されてきた。
 米軍のイラク侵攻で平和憲法の解釈の変更までして参戦(少なくともテロリスト達から見れば)、拉致問題も折角軌道に乗りかけたのに六カ国協議で腰を折られ、それもまたブッシュさんの変節で、拉致問題が暗礁に乗り上げ、日本が議長をつとめた京都議定書の詰めでは足を引っ張られ、原油価格や食糧価格の高騰の原因となった投機資金の規制では及び腰で、日本の経済が沈滞から低迷に落ち込んだ。

日本のこれから
 私はオバマさんが、中国重視で日本に無関心かどうか一度も報道で見た事はないが、日本としては、少なくとも、米国人さえよく知らないと言うオバマさん、佐々さんの言う知日家のマケインさんのどちらが大統領になっても、米国がどのように変わっても、ぶれない日本独自の外交方針を考えて置く必要があると思う。
  少なくてもブッシュさん相手に色々経験した日本は、米国一辺倒だけからは卒業すべきだ。

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