普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

世論調査を読む・自民党

2010-12-21 11:51:35 | 自民党

 昨日のWeb版で産経の世論調査の結果が出ていました。
  かなり細かいことまで訊いているので、ここでは自民党の立場で読んで見ました。
・菅内閣を支持?支持23.6、支持しない59.6
・どの政党を支持?民主党18.6(18.9)、自民党23.6(21.9)、みんなの党6.7(9.9)
 民主党があれだけのチョンボをしても、多くの政策が行き詰まっていても、そして危機的な状況の中で党内抗争をしていても、自民党はどの調査でも自党の支持率が20%台前半しか上がらない理由を良く考えるべきです。
・民主党と自民党を比べて、次のイメージにどちらが当てはまる?
《政策が良いのは》民主党36.9、自民党34.7
 民主党の政策で良いのは(あちこちとボロを出してはいますが)政治主導の行政改革だけで、他には殆ど評価するところはないようです。
 それに比べると麻生さんの外交、(国立マンガ喫茶を除いての)経済政策は遥かに民主党より優っていると思います。
 それが両党の数字が変わらないのは、麻生さん時代の公務員改革や出先官庁の統合問題への弱腰姿勢が大きく影響していると思います。 (私はもし自民が選挙で大敗したとすれば、その原因の一つになるだろうと書きました。それが今でも政治主導の行政改革を看板にしている民主党に優しい国民、そしてみんなの党の躍進が私の心配が当たっていることを示しています。)
《外交安保で信頼できるのは》民主党12.6、自民党60.8
 当然の評価です。
《政治姿勢に好感が持てるのは》民主党36.5、自民党29.4
 民主党の評価が高いのは政治主導の行政改革姿勢です。
 自民党の評価が低いのは行政改革への弱腰姿勢、総裁に評判の良い人を立てて、後は派閥の領袖や族議員でリモートコントロールしようとするやり方です。
 一方、良く勉強しているし、割合に率直な民主党の若手議員が、テレビに多く出て国民に清新な民主党のイメージを持たせた役割は大きいと思います。 (然し彼らがテレビで良いことを言っているのに、党の方針がそれと違うことが多くありましたが。)
《政治とカネの問題に適切に対応しているのは》民主党25.3、自民党20.7
 あれだけ問題になっている小沢さんの問題が処理できない民主党、鳩山さんの金の問題や政権を取ってからの若手議員の「政治と金」の問題処理のもたつきにたいして、問題があれば直ぐに辞職させていた自民党の差が余りないのは、自民党政権に対する余りに酷いもマスコミの追求(その典型的な例が赤城さんの「絆創膏報道部です。)の残像がまだ国民に残っていることと、古い世代の政治家の政治資金管理の拙いところが次々に出てきたのだと思います。
  「適切に対応」を文字通りにとれば自民党の方が良くやっていると思います。
 唯一残念なのは、西松建設で小沢さんが追求されて居た時に自民党は二階さんの問題を放置してしまい、それまでの自民党への批判を定着させてしまったことです。
《次の衆院選で勝たせたいのは》民主党28.9、自民党39.2
 最後の質問の答えと矛盾していますが、前回の衆院選で自民党にお灸を据えたいという当時の国民と同じ気持ちで書いたのでしょう。
・菅政権や民主党について次の考え方は当てはまる?
《来年の通常国会までに内閣改造をすべきだ》思う53.6、思わない38.3
・通常国会を前に菅政権や政界について次のことを期待するか
 《内閣総辞職》期待する36.4、期待しない57.4
 《衆議院の解散総選挙》期待する41.3、期待しない51.7
 《政策ごとに連携する部分連合》期待する51.0、期待しない32.7
 《菅政権中心の民主と自民の大連立》期待する22.5、期待しない66.4
 上記の回答で共通して言えることは、国民は民主党の政治主導の行政改革にまだ期待を繋いでいること、自民党アレルギーと言うべき拒否反応です。
 自民党はこの現象にどのように対処しているのでしょうか。
 私がそう思うのは次の、
・日本の首相に一番ふさわしいのは?前原誠司10.6、岡田克也8.6、石破茂7.6、舛添要一6.6、菅直人6.3、 渡辺喜美5.9、小沢一郎5.小泉進次郎4.6、蓮舫3.5、谷垣禎一2.1
の結果です。
 自民党総裁選の時は小泉進次郎さんや蓮舫さんにも及ばない低支持の「みんなでやろうぜ」の谷垣さんを選びました。
 「みんなでやろうぜ」の「みんな」には看板を立てて後ろでリモートコントロールしてきた派閥の領袖も、首相の方針に対して足を引っ張ってきた族議員も混じっています。
 国民はそんな彼らと今までの自民党のやり方に強い拒否反応を持っているのに。
 首相に相応しい人の調査は、タレントの人気調査と似た所があるので、それなりの読み方がいると思うのですが、それにしても最大野党の党首が何時も低支持率に留まっている理由を良く検討すべきです。
 私自身は石破茂さんが党首だったら自民党の支持率もまだ良かったと思うし、舛添さん、与謝野馨さんも離党しなかったと思うのですが。
 自民党員は谷垣さんを選んだ基本的な考え方に就いても見直すべきだと思うのですが。
・次期衆院選の比例代表でどの政党に投票?民主党25.9(25.4)、自民党28.4(28.3)、みんなの党16.1(16.7)
その最終的な答えが上記の数字です。
 前にも書いたように、あれだけの大混乱の民主党とも殆ど差を付けられない自民党はどうしているのでしょう。
 谷垣さんはそれでも定年以上の人達の立候補申請を却下し、多くの若手議員を党の要職に置き、また国会での質問にも若手議員を積極てきに起用して来ました。
 然し野党の悲しさでこの動きをマスコミを小さく取り上げるだけです。
 自民党も最近ではブログやTwitterで情報を流している議員も多くいますし、自民党自身もTwitterで書き込んでいます。
  然し自民党の考え方の象徴的な例ですが、意見欄の文字制限数が(今まで500字だっのが最近になり)1000字です。 (民主党の文字制限数は2000字です。)
 これではまるで「お前達平の国民の意見を聞いてやるから、簡単に書け」と言わんばかりです。
 政治のことは政治家に任せておけという考え方が、前に書いたように政治主導の行政改革への国民の強い要望を見落として大敗を喫し、「みんなでやろうぜ」が世の中のそうスカンを食うのに気付かない ことに繋がっていると思います。
 自民党は国民に全ておもねる必要はありませんが、国民と遊離しないように、国民の意見を訊き、国民に直接訴える努力を続けるべき だと思います。
 昨日の「たけしのTVタックル」でも民主党議員はひたすら会場からの政権や民主党批判を聞くだけ。その後の質問で管政権を支持しない人が50人中36人なのに、自民党が政権を取って貰いたいかの質問に26人しかいませんでした。
 たけしさんは「国民の閉塞感のあらわれだな」と言う趣旨のコメントをしていました。
 自民党は議会解散を言う前に、国民の声を良く聞いて、体制の建て直しを急ぐべき だと思うのですが。

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