普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

生活保護に関して、国民の責任・国民に対する首相の訴え

2010-12-28 17:27:19 | 政策、社会情勢

 日曜日のNHKのETV特集「大阪“非常事態”宣言~生活保護・受給者激増の波紋~」を見ましたが、見ている内に日本の将来はどうなるのか心配になって来ました。
・生活保護受給世帯が激増し、いまや全国135万世帯187万人。受給者数は1990年代半ばの倍を超え、膨れ上がる生活保護費は国や地方自治体の財政を直撃。
・最も深刻なのが大阪市で、受給者人口13万6600人。この数字は市民の20人に1人が生活保護を受けている。
 22年度に計上した生活保護費は2863億円で市税収入の半分に相当。
・危機感を抱いた平松邦夫市長は、「生活保護行政特別調査プロジェクトチーム」を起ち上げ、激増の実態と背景の解明を急ぐ。
・判ったのは医療と「貧困ビジネス」との結びつき。
 大阪の不動産業者が全国各地で路上生活者を集め、大阪に連れてきて生活保護を受給させアパートに住まわせることで、空き部屋を埋め家賃収入を確保している。
 医療機関は不動産業者から送られてきた何らかの路上生活者をを入院、治療させ、退院時の診断書に入院の必要はないが、持病を持っていることを証明。
 生活保護者には治療費が全て無料であることを利用して「乱診乱療」をしているように見えるか解明には膨大な人でを要するので手がつけれない。
・生活保護を受けるほうも、給料よりも生活保護費をを余計に貰えるとして、医療機関の診断書を良いことにして、大阪市の就職斡旋にも背を向ける人も多い。
(この不動産業者、医療機関、働けるのに生活保護を受けている人達と、法の精神には反しているが「法には触れてなので一点のやましいこともない」と開き直っている、どこかの政党の有力者によく似ていませんか。)
・一方、大阪市の就労支援を利用して、「働けるのにお上から金を貰って生活するのは潔しとしないと」苦闘する真面目な人を待ちかまえる困難な就職難。 (この様な真面目な人が行き詰まって自殺、安月給で働くより生活保護が良いとのんびり暮らす人。なんという不合理でしょう。)
・大阪市長は再就職前提の生活保護行政の見直し強化を政府に申請。それに対する弁護士や人権団体の反対。
 年越し派遣村長で内閣府参与をしていた湯浅誠さん「生活保護行政ばかりに頼るからこんなことになる欧州並みに雇用保険で1年以上生活を保障すべき」と発言。    (働いて生活保護費より安い賃金を貰うより遊んで保護費を貰った方が良いと言う人まで助けねばならぬのか?その欧州では消費税が日本の数倍も高いのをどうするかの肝心の説明が抜けています。彼が言わなかったのか、NHKが編集したのでしょうか。)
[私の意見]
・責任→徴兵→軍国主義のアレルギー
  占領軍は日本に民主主義を導入したとき、国民に自由、権利の考えを植えつけ、憲法にも記載し、教育で普及を努めました。
  然し、それに伴う個人の義務、責任の大切さを教えようとしませんでした。何故なら米国では今でも良く「個人の責任」が良く問題になるほど国民のその考えが定着しているからです。 (これを米国の陰謀だと言う人もいるようですがどうでしょうか。)
  いずれにしても、占領後は憲法も教育も義務・責任に関しても考えなおすべきところをしませんでした。
  それは私がタイトルに上げたように、その考えが軍国主義に結びつくと考えていた、またいるからです。 (世界の情勢の中で今の日本が軍国主義に走ると考えている人は極少数だと思うのですが。)
 それが弱者の責任に対しては日本は特に寛容です。
 今回の問題で言えば生活保護を受けている人も、多分多くの人がそうであると思いますが、国の迷惑にならないように、自ら仕事を探す責任がありますが、そうでない人、貧困ビジネスに走る人は例え法に触れないとしても法の精神を遵守する責任が無ければただでさえ苦しい財政を一層破綻させるばかりです。
  その他、直近の例で言えば高齢化に伴う医療・介護の財政負担を軽減するためには、誰でも出来る成人病の予防、健康管理に意を使って少しでも政府の負担を軽くする責任があると思うのですが。
  少子化で言えば、かって「産む機械」発言もありましたが、一番の解決策は当面の関係者である若い人達が「今の生活を楽しみたい」のも判るが、自分達の次世代に対する責任を如何に果たすかと言う責任感も不可欠と思うのですが。
  個人の義務・責任を無視して全ては国の責任だといえば国は破綻するしかないと思います。 (私は先進国で日本だけが、唯一突出した国債を持っているのは、国民の権利意識ばかり強く国に要求し、国に対する義務・責任の観念の薄いことにもあるような気がしますが。)
・国民に優し過ぎる政治、・国民に訴えない首相、その機会を与えない(ように見える)テレビ
  勿論職業について、家を支え社会に貢献する、高齢者で言えば老いてなお健康な生活を送られる、若い人達が何人かの子どもを育てる幸福感などありますが、今の世の中ではいやそうでなくても他からそれも政府から言われるのには抵抗があるのは当然です。
  然し国民の不評を買っても、生活保護制度の見直しなど、やらねばならぬことをやらねば国は立って行きません。
 高齢者に対する社会福祉の費用は団塊世代の大半の人達がこの世から去るまで増大し、出生率は限りなくゼロに近づいて行くでしょう。
  今回の件で言えば消費税増税でしょう。
  然しこれも消費者の生活が苦しくなる方向に行く可能性が大きいようです。
  特に日本人の性向からすれば弱者に対する影響に就いての猛反発がありかも判りません。
 それと国民の意識を変えてもらう必要があるかも判りません。
  何かあると新聞の社説やテレビの識者達は首相は国民に訴え、説明すべきだと言います。
 ケネデーさんのように「祖国があなたに何をしてくれるかでなくて、あなたが祖国のために何をできるか考えて欲しい」と訴えたように、国民に理解をして貰い、その意識を変えて貰うに首相が国民に訴えることは不可欠でしょう。
  然し新聞が首相の意見を全て紹介しても、読む人は余程の物好きだと思います。(これも勿論国民の責任ですが。)
  やはり首相がテレビに出て、皆に聴いて貰うようゴールデンタイムに、然も言いっぱなしにならぬよう、そして面白く聴いて貰うよう、適当の評論家も交えての放送にすべきだと思います。
 今までのどの首相もこの余程自信のない人以外は、絶対に自分の意見を国民に聴いて貰いたいと思っているでしょう。
  これは正にNHKの役割です。
 NHKも一度麻生さんの時に、「総理に訊く」の番組の放送をしました。
 これは一口に言って完全な失敗、もしくは何らかの意図をがあってやったとしか思えない番組でした。
 NHKは今回の番組や多くの有益な番組を放送していますが、事が政治に絡むと途端に多くの批判が集まる番組ばかり放送します。
 これからは日本のためもっと真面目に「総理に訊く」
の番組を放送して下さい。

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追記:「総理に訊く」を聴いた感想
 それを見た結果はがっかり!!!
 何しろテリー伊藤さんの「麻生さんは何故漢字の読み間違いをするのか」から、東芝会長の岡村正さん経済対策の遅れの批判、それからNHKからの世論調査の麻生内閣の支持率低下、麻生さんの総理としての支持率が小沢さんより低いことの麻生さんの考えや、西松建設が国策捜査ではないかの質問などなど。
 そして司会の神志名さんが最後の1~2分と言うときに、今度の総選挙に希望したいのは、争点を日本の将来の国家像をどうするのかと質問をしました。
 麻生さんは残り時間が1分そこそこしかないのを確かめて、それこそ早口で安全保障や福祉対策、中福祉中負担など時間ぎりぎりまで並べたところで番組は終了となりました。
   この番組を紹介した戸井田とおるさんの「丸坊主日記」でのコメントです。
・NHK側が世論調査では...と、執拗に世論調査結果ばかりをあげつらってましたが、最後に時間がなくなったので、民主党との政策の相違ついての総理のご意見をもっとお聞きしたかったですね。
・政局の話題に時間を取られ、政策をアピールさせてもらえなかったのは残念です。
・それにしても麻生総理の最後の1分は圧巻でした。あの部分を見ただけで、麻生総理が何をやらんとしているかが理解できる。
・首相の最後の1分。もっと聞きたかった。
・最後の1分で身を乗り出した麻生総理、あそこから本番のような気がしましたw