・少し軟化し始めた米国・タフなネゴシエイターの投入・ISDS条項の例外規定・消費税、政局への対応で精一杯の政治家
産経のオンラインに双日総合研究所副所長の吉崎達彦さんの「TPP「機会の窓」ある間に動け」 と言うTPP交渉支持の意見が載っていました。
ウェンディ・カトラー米通商代表補の言明
・医療保険制度を民営化するよう強要しない
・日本の学校で英語による授業を求めない
・単純労働者の受け入れを求めない
・他国の専門資格を承認するよう各国に求めない
と言っているし、彼の発言は、米大使館ホームページでも日本語の仮訳が掲載されている。
何しろ、米国内では、オバマ政権が成立させた医療保険制度改革の中身をめぐって国論が二分している。他国に対して、自国の制度を押しつけるような政治状況にはない。
米国がTPPを使って、日本の医療、教育、単純労働などの市場をこじあけようとしているというのは杞憂であろう。
ISDS条項に対する懸念もよく聞くところである。これで日本政府が外資に狙い撃ちされるという指摘である。
しかるに、ISDS条項は、日本企業を守るために役立つ制度である。事実、日本が締結している二国間投資協定のほとんどにはこの条項が入っている。
となれば、TPP参加の障壁はほとんど農業問題に絞られたようなものである。その農業は、輸出拡大を通じて産業としての足腰を鍛えることが望まれる。「自給率向上」という専守防衛論ばかりではなく、果敢に外に打って出るべきではないか。農業が「儲かる」仕事にならないことには、若者の参入も期待できないだろう。
TPP交渉は、20以上の作業部会で議論が行われていて、センシティブ品目などの困難な課題にはまだ着手されていないもようである。
日本の参加については、米、豪、ニュージーランドが回答を保留し、他の6カ国は支持している。米国内で自動車や保険業界の反対があるのもさることながら、野田佳彦政権の本気度を測っているのではないか。
現状では、TPPに関する国内の動きは、国民向け説明会が行われている程度である。民主党内の消費税反対派は、TPP反対派とほぼ重なっている。今は無用な刺激は避けたい、というのが政府・与党の本音なのではないか。
ただし、消費税は国内問題だが、通商交渉は相手がある話である。「機会の窓」が開いているうちに行動しなければならない。差し当たっては、近く予定されている野田首相の訪米の時に、どこまで踏み込めるかが焦点となるだろう。前進を期待したい。
[私の意見]
上記の内容以外に、
・混合診療は対象外と言う、在日米国商工会議所でのカトラー米通商代表補の発言
・米通商代表部のカーク代表はワシントンで会談した玄葉外相に対し、TPPで決める物品の関税の詳細は、「今後の本交渉次第」との認識を示した。TPPは全品目で関税をなくすことを目指しているが、コメなど日本にとっての重要品目は例外扱いできる可能性があるとの認識を、米政府が初めて示唆。(読売新聞)
などの報道があります。
私は今までTPPの全容が判らないので交渉参加の可否は判らないが、少なくとも
・医療保険に就いては著者の指摘のように、米国が日本にとやかく言える立場にないこと
・日本の社会格差拡大に基づく諸問題の発生を防ぐために「単純労働者の受け入れ」は拒否すること
一昨日にも書きましたが、
・防衛問題では負い目のある、そして外交交渉では百戦錬磨の米国相手に、ノーと言える腹の坐った石原都知事や道路公団民営化で最後まで頑張った猪瀬さんのようなタフなネゴシエイターの投入する。例えば米国自動車業界の「規制上や構造上の障壁が日本市場から米自動車メーカーを締め出しているとの米国の主張」に対しては業界はユーザーの需要に応えるべきだの正論を堂々と言える人達を選ぶべきです。
・農業問題はTPP参加の是非は別として直ぐにでも取りかかるべき
と書いてきました。
・今までの入ってきた情報の中で唯一心配なのは、ISDS条項の問題です。
もしこれが導入されると、訴訟大国の米国相手に、全体的の話ならともかく個々の問題に就いて今の日本がどれだけ相手ができるかが全く判りません。
これに就いてTPP反対派の意見も取り入れて、問題のでそうなところの例外規定を設けるなど日本側に有利な取り決めをすべきです。
TPP交渉に当たっては、日本が言うだけのこと言って、米国が参加に拒否すれば、改めてまたは並行的に、中国始めのアジア諸国、カナダ、中南米などとFTA交渉をしたら良いと思います。
米国もGDP世界三位の日本を無視出来ないので、一部について次第に軟化しているようです。
一番の問題は今の政府にこれだけの対応が出来るか否かです。
もし出来ないとしても農業問題や、韓国との相対的な競争力の低下など放って良いわけではありません。
国民は民主党政府も最大野党の自民党も頑張れと言うしかありませんが、果たして彼らは目先の政局、国会解散以外に、どれだけ先のことを考えているのでしょうか。
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産経のオンラインに双日総合研究所副所長の吉崎達彦さんの「TPP「機会の窓」ある間に動け」 と言うTPP交渉支持の意見が載っていました。
ウェンディ・カトラー米通商代表補の言明
・医療保険制度を民営化するよう強要しない
・日本の学校で英語による授業を求めない
・単純労働者の受け入れを求めない
・他国の専門資格を承認するよう各国に求めない
と言っているし、彼の発言は、米大使館ホームページでも日本語の仮訳が掲載されている。
何しろ、米国内では、オバマ政権が成立させた医療保険制度改革の中身をめぐって国論が二分している。他国に対して、自国の制度を押しつけるような政治状況にはない。
米国がTPPを使って、日本の医療、教育、単純労働などの市場をこじあけようとしているというのは杞憂であろう。
ISDS条項に対する懸念もよく聞くところである。これで日本政府が外資に狙い撃ちされるという指摘である。
しかるに、ISDS条項は、日本企業を守るために役立つ制度である。事実、日本が締結している二国間投資協定のほとんどにはこの条項が入っている。
となれば、TPP参加の障壁はほとんど農業問題に絞られたようなものである。その農業は、輸出拡大を通じて産業としての足腰を鍛えることが望まれる。「自給率向上」という専守防衛論ばかりではなく、果敢に外に打って出るべきではないか。農業が「儲かる」仕事にならないことには、若者の参入も期待できないだろう。
TPP交渉は、20以上の作業部会で議論が行われていて、センシティブ品目などの困難な課題にはまだ着手されていないもようである。
日本の参加については、米、豪、ニュージーランドが回答を保留し、他の6カ国は支持している。米国内で自動車や保険業界の反対があるのもさることながら、野田佳彦政権の本気度を測っているのではないか。
現状では、TPPに関する国内の動きは、国民向け説明会が行われている程度である。民主党内の消費税反対派は、TPP反対派とほぼ重なっている。今は無用な刺激は避けたい、というのが政府・与党の本音なのではないか。
ただし、消費税は国内問題だが、通商交渉は相手がある話である。「機会の窓」が開いているうちに行動しなければならない。差し当たっては、近く予定されている野田首相の訪米の時に、どこまで踏み込めるかが焦点となるだろう。前進を期待したい。
[私の意見]
上記の内容以外に、
・混合診療は対象外と言う、在日米国商工会議所でのカトラー米通商代表補の発言
・米通商代表部のカーク代表はワシントンで会談した玄葉外相に対し、TPPで決める物品の関税の詳細は、「今後の本交渉次第」との認識を示した。TPPは全品目で関税をなくすことを目指しているが、コメなど日本にとっての重要品目は例外扱いできる可能性があるとの認識を、米政府が初めて示唆。(読売新聞)
などの報道があります。
私は今までTPPの全容が判らないので交渉参加の可否は判らないが、少なくとも
・医療保険に就いては著者の指摘のように、米国が日本にとやかく言える立場にないこと
・日本の社会格差拡大に基づく諸問題の発生を防ぐために「単純労働者の受け入れ」は拒否すること
一昨日にも書きましたが、
・防衛問題では負い目のある、そして外交交渉では百戦錬磨の米国相手に、ノーと言える腹の坐った石原都知事や道路公団民営化で最後まで頑張った猪瀬さんのようなタフなネゴシエイターの投入する。例えば米国自動車業界の「規制上や構造上の障壁が日本市場から米自動車メーカーを締め出しているとの米国の主張」に対しては業界はユーザーの需要に応えるべきだの正論を堂々と言える人達を選ぶべきです。
・農業問題はTPP参加の是非は別として直ぐにでも取りかかるべき
と書いてきました。
・今までの入ってきた情報の中で唯一心配なのは、ISDS条項の問題です。
もしこれが導入されると、訴訟大国の米国相手に、全体的の話ならともかく個々の問題に就いて今の日本がどれだけ相手ができるかが全く判りません。
これに就いてTPP反対派の意見も取り入れて、問題のでそうなところの例外規定を設けるなど日本側に有利な取り決めをすべきです。
TPP交渉に当たっては、日本が言うだけのこと言って、米国が参加に拒否すれば、改めてまたは並行的に、中国始めのアジア諸国、カナダ、中南米などとFTA交渉をしたら良いと思います。
米国もGDP世界三位の日本を無視出来ないので、一部について次第に軟化しているようです。
一番の問題は今の政府にこれだけの対応が出来るか否かです。
もし出来ないとしても農業問題や、韓国との相対的な競争力の低下など放って良いわけではありません。
国民は民主党政府も最大野党の自民党も頑張れと言うしかありませんが、果たして彼らは目先の政局、国会解散以外に、どれだけ先のことを考えているのでしょうか。
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