普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

霞が関はシロアリ天国か・官庁の合理化の道

2012-04-03 10:57:14 | 公務員制度
 何しなくても身分安泰の公務員・霞が関で一番威張っているの財務省の役人・民間企業は合理化したのに、旧態依然の官庁・合理化の出発点は財務省・一般企業並みの合理化を
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 昨夜のテレビ朝日の三宅久之(秘)卒業記念!と銘打った「ビートたけしのTVタックル 3時間スペシャル」が有りました。丁度7時からという食事時だったこともあり最初から最後まで見てしまいました。
  その中で感じたのは「霞が関シロアリ天国」論とテレビの役割ですが、今日は前者の問題を取り上げて考えてみました。
日本の公務員制度制度
 日本の公務員制度と私なりに考えた理由です。
 ・選挙で選ばれた内閣の指示を確実に実施する。 (民主党政権はそれを文字通り解釈し実行しようとしました。)
 だから指示に従わなかった場合以外の政策の責任は総て内閣が負うので、官僚には責任がないし、実際にも問われたことは殆どない。 (逆に幾ら頑張っても内部では評価されても表には出ません。昨日の番組では国のためでなく省の為に頑張った人達だけが評価されていると批判されていました。)
・米国と違って内閣が変わる度に官僚の身分が変わらないように終身雇用の形で保障されている。
公務員の現実
 選挙で選ばれる政治家に比べて
 ・身分が安定しているのでやろうと思えば思い切った仕事ができる
 ・一般に質が優れている(有名大学から選ばれた人達ばかり、政治家は千差万別)
 ・情報量は遥かに大きいし、経験も豊富(但し一般職の官僚は2~3年毎の移動のため大学教授や民間企業の従業員より専門的知識に乏しい)
・人数もケタ違いに多い
 これを考えただけで、民主党が政権を取って政治主導の名の元で政務三役が公務員の意見や情報を碌に訊かずに、いきなり自分で手を出して失敗したか、民主党政権が主導権をとろうとして何故事業仕分けをしたか、諮問機関を乱立させたかが良く判ります。
霞が関に一番威張っている人
政治家は選挙時に選挙区の人達に或ることを約束して当選→それを例えば農水相に話を持っていく、→農水省の官僚は政治家と違って自分達は日本全体のことを見ていると言う優越感がある→結果としては形は要望だが実質は「何とかお願い」の形になる→農水省の官僚はある事業に伴う予算を財務省に持って行く→財務省は自分達は日本全体のことを考えていると言う自負がある一方農水省は政治家のように最終的はお願いの形になる(それが形として現れたのが農水省他の省も財務省も同じ立場なのに、財務省詣でとなっています。)
 財務省の官僚が頭が上がらないのは財務大臣と総理大臣だけ。
 だからマスコミやネットで言われるように、この二人を取り込めば財務省の官僚は我が世の天下となる。
民間企業と政府機関の合理化の歴史
・民間企業は厳しい企業間の競争のために戦後合理化を進めてきました。
 その原動力は終身雇用や各種の福祉政策に基づく企業への忠誠心と、厳しいコスト意識、手段は米国から輸入してきた品質管理の考えを拡張して来た自主管理活動・改善活動でした。
 そしてその背景には事務作業の大幅な軽減に役立つコピー機やコンピューター導入が 有りました。 (若い方は見緒とされるかも知れませんが筆写やガリ版をしてきた人達に取ってコピー機の便利さを痛感したものです。) 
一方事務作業が中心と思われる行政関係の政府機関の合理化の話しは殆ど聴いたことがありません。
 先進国では日本の公務員の数は米国についで少ない方だそうですが、それでも昨夜の番組で言われたようなシロアリ根絶の方法はあると思います。
・その方法はマスコミやネットで言われている首相、財務大臣が財務省の官僚に取り込まれるとは逆に、財務省の官僚を内閣に取り込むことです。
 前に書いたように財務省が霞が関で一番威張っているのですから財務省がその気になれば合理化による予算削減→財政の健全化は(自動的は言い過ぎですが)に進みます。
 そのヒント民間企業の合理化にあります。
・公務員全体にコスト意識を高めること、その推進担当は財務省にする
 そのために現在の会計制度を基本的に改めること
 東京都が実施し橋下さんが大阪府にも応用した複式簿記の導入すること。
 その現実は判りませんが、要は各事業毎、各省毎、国全体に就いて固定資産費、人件費を明らかにし公表すること。
 国の金が流れている関係機関総てを含む連結決算をすること
 国の歳出・歳入の内訳を見て下さい。
 民間で言う変動費に当たる事業費は出ていても、固定資産費や人件費に当たる固定費の数字は何処にも出て居ません。
 だから国民の知らない中で、官僚のための宿舎を作ったり、余り効果のない外部機関を作り、天下りも自由自在のテレ朝の言う霞が関はシロアリ状態。
 国会でも事業費と固定費のバランスが議論さえされないのです。
・昨日の番組で道路公団民営化に当たった猪瀬さんも言っていたように、事業仕分けなど見てくれでなくて、徹底的な時間を掛けた合理化を進める
・コスト意識の高まった中で民間企業並みの自主管理活動・改善活動を進めること
・そしてその成果を認めること、今までのように上手く行けば総て政治家の手柄でなくて、公務員の努力の成果も認めてやること (民間では当然の社長表彰のように、優れた業績を残した人への総理大臣表彰をすれば公務員の士気は上がると思いますが。)
 その逆に努力しない人や高齢などで能力の落ちた人には減給・降格などそれなりの評価をすること
・内閣や官庁内の合理化運動とは別に、能率協会などの生産性向上専門の組織などの第三者機関によによる動作研究など徹底的な査察を行うこと (橋下さんも大阪府でこの方式を採用したそうです。)
・これらの徹底的な合理化が済んだ関係機関への天下りは談合や出身官庁への圧力防止策を講じた上で認めること(退職金の二重払いは禁止)
・年金受給年齢に達した人でなお関係官庁に残る人の給与はボランティアベース(例えば交通費・経費込みで月10万程度)にすること
・会計制度の変更・出先官庁の統合など官僚が反対で内閣の力でどうにもならぬ時は、これも橋下さん流で政務三役・官僚、必要あれば専門家も参加させ公開の場で討議をすること
 要は今まで裏方的存在だった公務員にコスト意識を持たせ、ぬるま湯から外に引っ張り出し、国のためにその力を100%発揮させ、それを適切に評価するとと言う(最後の案を除いては)民間企業では当たり前過ぎる提案ですが公務員にも何故適用出来ないのでしょうか。 

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2012-06-13 22:54:51
消費税利権と共済年金の維持の為
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Unknown (B)
2012-04-04 11:22:29
財務省の高級官僚と言えば、東大法学部卒。
東大でなくとも、法学部卒が幅をきかせています。
連中、入省してから経済のイロハを学ぶ始末で、経済や会計を専門に学んできた連中ではないのです。
霞ヶ関で威張りちらし、何に予算を付けるか鉛筆ナメナメしているのが、実は経済素人であるというこの恐ろしい現実。
「デフレの時期に、なぜそこまで消費税にこだわるんだろう?税収減るだろ、逆に?」の解は、連中が素人だから、なんですね。
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